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□絶望
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なんだ!考えるまでもないじゃないか。
気づいてしまえば至極当然。いや、必然か。
今までの自分の言動から見れば、すごく簡単に答えは出てしまう?否、答えが出るのではない。答えは最初から出ていた。
でも、それに気づきたくなかった。いや気づくのが怖かった。
なんて物事はこんなに単純なんだ。
これがあれか開眼なのか。違うな自分に向き合うのが怖くて、逃げていたことに気づいてしまった憐れな子羊を演じたいだけの弱い人間。
所詮はその程度。道化にすらも馴れなかった。
ああ世の中ってこんなに虚しかったんだ。
良いよな空虚な心って。何も感じなくていいんだから。
どうして、かまって欲しくないのに、自分をアピールするのか。簡単じゃないか、寂しいからだ。
ははは。
今まで築いてきた自分というものが崩れ去っていく。
面白いな。
そんな自分を客観的に見るのは。
主観的に見たら今にも負けてしまいそう。
今日からは、感情を捨てて生きていこうか。
そうすれば、もうこんな気持ちは味わわなくて済むじゃないか。
結論もここまで簡単だと拍子抜けしてましまうが、まあ良いじゃないか。
生きているのに生きていないのと同じ。心が死んでいるんだから。


じゃあ、始めようか。この世界の脆さについて語ってあげよう。

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