BooＫ
□サッカーの王子様
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「おーい！赤也パスパス！！」
ゴール近くまで走るブン太は赤也のパ
スを待って声を張り上げてる。あいつ
赤也にシュート入れさせない気だな。
「丸井先輩ー！！シクヨロっスー！」
「あ、パクんなバカ也が！」
赤也はバカ也とか言われながらもちゃ
んとブン太にパスを回した。仁王はあ
たしの横でのろのろ走ってる。こいつ
やる気あんのかよ。
「全くほんとにバカ也だね赤也は」
『いやいや結局言い直してるし！』
キーパーの柳はブン太が近づくに連れ
て険しい顔付きになっていく。
「よっしゃ今だシュート！！」
「させないよ、ブン太」
「うわ、ちょ！幸村君！」
シュートしようとブン太は声を上げた
けど幸村に隙をつかれボールを奪われ
た。向こうか
ら丸井先輩何やってんスかとか、うる
せえなバカ也の癖に！とか聞こえる。
因みにあたしは幸村、仁王、真田、柳
と同じチームだから反撃開始ができる
のだ！あ、いま柳が開眼してた。
「真田！グズグズしてないでいくよ」
「え、ああ幸村」
酷い言いような幸村に対してあたしの
隣でお腹抱えて笑ってるこいつはなん
なんだ。もっと走れ、バカ也来るぞ。
「ちょっと仁王、」
「なんじゃー」
「もっと頑張んなさいよ」
「お前さんも頑張っとらんぜよ？」
「あたしは頑張っt「おいそこ、
話し込むなら
ボール追いかけろ」
「すみませんでした(ナリ)」
幸村怖い有り得ないやばいって。
「幸村やばめだから早く行くよ仁王」
「ピョーン」
「かわいくねえよ！」
仁王がうざくなって真田幸村を追いか
けた。ん？戦〇BASARAだって？気にし
ない気にしない。
「おーい柳生！そっち回れ！」
「わかりました丸井君！」
やばい。真田幸村達にブン太と柳生が
段々近づいてきた。
「幸村ー！あたしパス回すからあ！」
「ゆめ頼んだよ」
ブン太にマークされてる幸村がきつそ
うだったからあたしにボール回すよう
に言ったら素直にボール転がってきた
「ゆめには取らせねえぞ！」
「うるさい、丸い！」
「お前なあ！」
「ゆめ、取られたらどうなるかわ
かってるわけ？」
ひえええ！これは取られるわけにいか
ない、どうしよ、にお、仁王に回す！
「仁王！頼んだー！」
上手く後ろ振り向いて仁王に回すと面
倒くさそうに取る
「仁王、幸村に回してー…………」
ドカッ！
ゴホッお！！
「………仁王何やってくれてんのよ」
「ノリじゃノリ。」
片足だけ上げて勝ち誇ったような顔付
きをする仁王。こいつ幸村に回さなか
った。後でなんて言われるかな。
「…仁王君、ジャッカル君に謝って下
さいよ」
「何？何がおきたんだ？おーいジャッ
カル、大丈夫か？」
ブン太がキーパーだったジャッカルの
元に駆け付けていった。優しいじゃん
「仁王先輩、怖いッス…」
「仁王。俺にパスを回さなかったゆめ
は許せないけどよくやった」
「いやあの幸村…」
「いいよ、後で外周行ってゆめと仁王」
そんなこんなで明日の清掃当番決めが
終了した。いや、ジャッカルが本当に
可哀相顔面やられるハメになるなんて
！サッカーの王子様
(俺達の負けかよぃ)
(ジャッカルすまん)
(真田、はやくお茶)
(あ、ああ幸村)
(俺は特に何もして
いない気がするが)
(俺も丸井先輩にと
られて駄目駄目ッス)
(仁王うざい。ジャ
ッカル大丈夫？)
(……俺駄目、かも)
20100328
一万企画でした^□^