壊れた眼鏡に制裁を

□逃げろ。
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「何と言った」



「およそ100機の戦闘機が、
こちらに向かってやって来てるとの連絡が入りました」


律義な男だ
最初から最後まで、忠実に繰り返し伝えている




「場所は特定不可能です」



だかその忠実さも虚しく、相手には伝わってないようだ。


事実を飲み込めていないのか、
それとも冷静すぎるのか、
ぴくりとも表情が変わらない。






「距離は?」



「後5時間程で到着するかと」



「何故もっと早く気付かなかったあ!」




気付かなかったんじゃない

気付けなかったんだ。






「今後のご指示を」



男は冷静に問い掛ける


だが相手は無反応だ






「天皇陛下」






一秒が、ただ長く感じる。








只今の時刻
AM3:00




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