壊れた眼鏡に制裁を
□逃げろ。
1ページ/3ページ
「何と言った」
「およそ100機の戦闘機が、
こちらに向かってやって来てるとの連絡が入りました」
律義な男だ
最初から最後まで、忠実に繰り返し伝えている
「場所は特定不可能です」
だかその忠実さも虚しく、相手には伝わってないようだ。
事実を飲み込めていないのか、
それとも冷静すぎるのか、
ぴくりとも表情が変わらない。
「距離は?」
「後5時間程で到着するかと」
「何故もっと早く気付かなかったあ!」
気付かなかったんじゃない
気付けなかったんだ。
「今後のご指示を」
男は冷静に問い掛ける
だが相手は無反応だ
「天皇陛下」
一秒が、ただ長く感じる。
只今の時刻
AM3:00
.