海色の瞳

□番外編〜〇〇と絡もうZ〜
2ページ/5ページ


「ちょっとグリムジョー!」
「またてめえらか…」
「はあ!?自惚れんじゃないわよ!藍染様の命令だから仕方なく来てやってんの!!」

ノックもなく扉を開いたロリの声を聞いて、グリムジョーが顔をしかめる。
メノリは苦笑しながら二人の間に割って入った。
それから怠そうに体を起こしたグリムジョーの前に、食事の載ったトレーを差し出した。

「………なんだコレ?」
「ウミが心配なのは分かるけど、食事くらいしたら?また余計なことで喧嘩になるわよ」
「そうよ!ウミのせいであんたが痩せたって言われたらあの子どう思うか…!」

ウミ至上主義の二人はやはりウミのことしか考えてないらしい。
彼女たちも余程心配なのか、暇さえあればこうして何度もグリムジョーの部屋を訪れる。
ウミが一番初めに訪れる場所がどこなのか、彼女たちはちゃんと知っているからだ。

「もう三日よ、三日。ウミったら…どこでなにしてんのかしら」
「無事だといいけど…」

そう呟いて肩を落とす。
グリムジョーは二人の会話を聞いてぴくりと片眉を吊り上げた。

「…言っとくけどな、俺は捜しに行かねえぞ」
「何でよー!」
「ウルキオラがそわそわしててすごい鬱陶しいのに…」
「んなモン知るかよ」

ソファに腰掛けるグリムジョーはそれはそれはサマになっているが、いかんせん言葉と表情が全く一致していない。
ものすごい形相で「知るかよ」と言われても、こっちこそお前の心情なんか知るかよ状態だ。
何事にしても素直が一番であるというのに。



次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ