海色の瞳
□ろく。
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「部屋に戻るぞ女」
「うっ!」
この人たちは名前を呼ぶ気がないらしい。
自分たちはウルキオラだのグリムジョーだの言ってるくせに!
女とか人間て傷付くんだぜ!
「……」
ウルキオラは無言で私を睨む。
迫力とかより、なんか……何でもないです。はい。
「分かりました、藍染さんの取り調べは明日ですか?」
「藍染様の、ではない。お前に対しての尋問だ」
…『尋問』って響きがエロい。
「…今よからぬことを考えただろう」
「よく分かりますね!」
「弛みきった頬を見れば分かる」
「……ハイ、そーですね」
部屋を出るときグリムジョーは私に何か言うこともなく、黙ったままだった。
…ツンツンだな。
デレ要素が少ないけど、逆にそれが萌えるよね!
白い廊下に黒髪が映える。
ウルキオラ華奢だけどいい男だな。
まあグリムジョーには劣るけど!
「…空野、」
「え?」
「名の確認だ、空野」
「いや、ウミです」
び、びっくりした…。
まさかウルキオラが空野とか名字読んでくれるとは思ってなかったよ。
す ご い 収 穫 だ よ 。
私は再び同じ部屋に連れてこられた。
またあの真っ白な部屋か。
いい加減飽きるよ。