海色の瞳

□番外編〜〇〇と絡もうT〜
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「…何と言いますか、きっかけは些細なことでして」

ああもう、私何してんだろう。
そんな思考に捕らわれた。
大体居候させて頂いている身でありながら、自分の態度はなっていなかったと反省する。
後は、なんて思うと次々出て来る自分の至らない部分に泣きたくなる。

「あー…頼むから泣き出すなよ…」
「その辺は頑張ります。というかすみません一護さん。見ず知らずの他人を自室にまで上げさせてしまって…」
「いや、別に気にしてねえよ(何か呼び方新鮮だな…)。それより何だった、名前」
「ウミです!」

以後よろしく、と笑うと一護は案外元気なんだなと言いながら私の手を握った。

―――こ、これが健全な…男の子の部屋…!

一護に手を握り返されたことよりも私はそっちにどきどきしていた。
同い年とかその辺の男の子の部屋に入ることなんか滅多にないんだよね!

―――…ん?…一護今幾つだ…?

「…二十四だけど」

いつの間にそんな大人に!?
時間軸は私の世界とそれほど変わりはしないようだ。
んん、だけどもあんまり変わってないような気が。
顔立ちは少し大人びた気がする。
年相応の落ち着きもあるし…うん。

…それはそれとして。

うきうきしてしまうよ!
そんな私の考えを全く持って知らない一護は、私がそわそわしてるのは早く家に帰りたいからだと判断したらしい。

「理由、…結局何だったんだ?」
「主従喧嘩です」
「…初耳。何だそれ」

くすり、と零れた一護の笑みが私にアッパーを食らわす。
ちょ…ノーガードでした。



ねえ、一護ってあんなかわいい顔出来んの?(お前)




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