海色の瞳
□じゅういち。
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「ウミ、減るもんじゃないでしょ」
「それは、そうです…けど」
「はいはい。早く入りなさいよ」
はい、こちら風呂場です。
真っ白い湯気が私を包んでいる。
ちょっ、タオルとられたら困るて!
「女同士だからってそういうことですか…」
「堅苦しいって言ってるでしょー」
大浴場は本当に広い。
壁に彫られた模様も凝っていて、こないだ世界史の時間にならった…なんとか彫刻とかいうヤツが採用されている(採用?)。
「お風呂っていつでも入れるの?」
「そうね。掃除、いつしてるのか知らないけどいつも綺麗だから」
「へえ…」
「胸、どのくらいあるの?」
「えっと…てええ!?」
―――女同士じゃないの。
と二人は声を揃えて言うけれども、私は真っ赤になって言えません!と言った。
「話す気ないなら力ずくで吐かせるわよ、ウミ」
ヒィイ!
何だこの人たち!
めっさ怖ぇ!
藍染さんなんかよりずっと怖ェ!
「それとも測る?」
…萌える!
美女二人に計測されるとか!
……はっ。
いかん、熱気にやられていた。