恥文
□♂♀パニック
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変わらない、きっと。
[♂♀パニック]
風が冷たい1月1日。
とりあえず朝から騒がしい、今日はオフ(不幸な下っ端数人は仕事)の真選組。大掃除の済んだ大部屋で大宴会だ。
お屠蘇だお神酒だと次から次へと杯が廻る。
正午を少し回ったころ、ベロベロのぐにゃにゃになった隊士が叫んだ。
「女の子がいなーい!!」
一瞬静まり返る部屋。
次の瞬間、全員が口々に叫んだ!
「そうだ!!めでたい席に女の子がいない!!」
うおお!!!! 女の子っ!! 女の子!!
一斉に叫ぶ男達。
「うるせぇな。酒ぐらい静かに飲めねぇのか」
黒髪の鬼がため息をつく。
「気持ちはわからねぇでもねぇですがねィ」
くすんだ金髪の少年が応じた。
副長と一番隊隊長である。ちなみに総大将は朝一で想い人へ年賀の挨拶をしにいき、キッツイ一発をもらって帰ってきた。今は褌一丁で踊っている。その総大将が言った。
「おぅ、トシか総悟が女装ってのは??」
二人は一斉に吹いた。
もうアルコールでとろけた脳味噌がいっぱいいる。言葉も殺気も届かない。
「土方さんおやりなせェ」
「いやいや総悟君やればいいじゃん」
汗が流れる。
…ふいに、沖田が黒く微笑った。
「土方さんがそんなに嫌ならしょうがねぇや。俺がやってもいいですぜ」
先ほどの微笑が気になったが、女装しなくて済むならこんなにありがたい事はない。
「その代わり…」
「あ??」
「今晩初Hもらいますぜ」
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