宍戸さん愛

□好きなの
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 いつも視界にはいるあいつ。
 いつも誰かと楽しそうに話してる。
 それを見るたびに歯がゆくなる。
 どうして自分は隣にいられないのか・・と・・。


「久しぶりに忍足の家いきてぇ」
「え・・・」
 忍足はその言葉に驚き食べていたものを落としてしまう。
「駄目か?今、散らかってる・・とか?」
 いきなり言われた一言に忍足はたじたじしてしまう。
「あ・・あの・・」
「いいのか?」
「あ・・ああ!今日でも明日でも・・ま、毎日きても!」
「お前あのゲーム買ったって言ってたよな?それみたい!」
「ええよ。じゃあ、今日な」
「ああ・・」
「・・・・・」
 よっしゃぁぁぁぁぁ!!
 心の中でガッツポーズ!!
 まさかこんなにも早く宍戸を家に呼ぶことになるとは!!
 何度かゲームをえさにつったことはあったが男勝りの宍戸も中々折れてくれなかった。
 だが今日やっと・・。
「・・・し、宍戸」
「ん?」
「・・な、何か今から楽しみやわ」
「はは!そんなに家が恋しいのかよ?」
「・・・うん・・」
 ああ・・この笑顔が素敵。
 忍足はうっとりしながら宍戸見る。
 男顔負けの男らしさ。
 しかもたまに見せるおんなっぽさに忍足は魅かれていた。
「帰りに何か買ってくか」
「ああ・・家菓子ないから、コンビによってこ」
「うん・・わかった」
 まるでデートの予約をした気分。
「ん・・」
 やっと・・宍戸と二人きりでおられるんや・・。
 今まではとにかく邪魔が入った。
 後輩、同級生・・他多々数えることもできない事態。
「う〜〜!!」
 この喜びを何と表そう!!宍戸と・・。
 忍足は初恋が実った少女のように飛び回っていた。
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