Rain Boots

□Mynameis”NoName”
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「四ノ宮…」
「はい。どうかなさいましたか?」
「アレをどうにかしてれ…」
アレ=バカップル。ああ言い方が古いか?また望美にどやされる

「なんだ春日。好きだということをアピールして何が悪い。」

「っ女性社員黄色い悲鳴をあげるな騒ぐな喜ぶな!」
只でさえ同人誌だの色々出回って収集がつかなくなっているというのに。別に書くのは良い、だが書くなら売り上げの1割寄越せ。
「俺が離れて凪野に悪い虫でもついたらどうする。」
面倒ないっそのこと監禁でも軟禁でもすれば良い。なんて事を言うと本当にしかねないので黙っておく。(しかもいつの間にか共犯にされていそうだ…)
「だったらキスマークの一つ二つくっ付けとけば良いだろう。」
「…それもそうだな。」
「ええっ館脇さん?!」
「奥の会議室を貸してやるから午後は離れて働け。」



「はあ…」
「お疲れ様です。春日さん」
バカップルを追っ払って一息つくと四ノ宮が労いの言葉をかける。
「ところでどうして厨房でなくこちらに?」
「ああ、知り合いの弟がイベントでドレスを着るらしくてね。レンタル願いをだしに来た」
「…弟さんが?」
「そう。でもまあ凪野や館脇に負けず劣らずの女顔だからね。似合うんじゃないか?なんせ名字が姫野木だ。」
写真撮ったら望美は喜ぶかな。なんて自他共に認めるシスコンに拍車をかけてみる。

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