頂き物小説★+Present
□そんな彼のいいところ?
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季節は夏。
依頼の内容は海の家の護衛と手伝い。
そのような内容の紙を持ってきたアンジュに対し、他のメンバーは目を丸くした後にリカルドを抜かした全員が喜びの声を上げたのである。
そんな彼のいいところ?
「海の家?そりゃまた変わった内容やなぁ」
「ふふ、そうでしょ?最近戦いばっかりだったし少し羽を広げるって言う意味でもいいかなって思ってね」
そう言ってエルマーナの頭をなでるアンジュにリカルドはため息をついた。
一度受けた内容の依頼を放棄することは、出来るだけしたくはない。
一緒についていけばよかったと思いながらリカルドはアイスコーヒーの淹れていたカップに口をつけた。
「もちろん、海の家ではみんな水着を着てもらうからね?こんな熱い格好じゃあ折角のバカンスは出来ないもの」
「……セレーナ、依頼ではないのか?バカンスなのか?」
「あら、間違えちゃった。そうね依頼だったわね」
うふ、と口元を押さえるアンジュに対しリカルドは頭をがくりと落とした。
その横では水着を着た女性陣を思い浮かべて二マニマしているスパーダと、顔には出ないもののうわの空の表情からきっと同じ事を考えているだろうルカに、もう一度深いため息を吐きながら。
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