短編小説
□時の君〜in summer〜
1ページ/12ページ
時の君〜in summer〜
ただ単純に魚を釣ったり、虫を取ったりするのが楽しいと感じなくなったのは、いつからだろう。
夏休みになると、田舎のおじいさんと一緒にカブトムシやザリガニなんかを良く取った。
虫かごに入れたカブトムシが脱走して踏みつぶしてしまったり、日向に置いていた水槽の中でザリガニが茹であがっていたり。
そのたびに親や姉に怒られた。
そういうことを忘れてしまったのは、なかったとこにしてしまったのは、いつのことだろうか。
―――――――――――――――――――――