□呪獄
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地獄の空へと昇るお前に手を振り言う

「行ってらっしゃい!
お元気で!!(笑)」

口角上げて叫び言う

泣けども懺悔しようとも
この罪 消える事無し

地より低いあの地へ繋がる水溜まりより現れし地獄の番人血色の目玉で睨み謂う
番人「これより貴様 地獄の地へと連れ行く

底深い海で永久にさ迷い
溺れるであろう」

そう謂い 罪人へ歩み寄る

「何を謂うのだ!…あるものか!!
我は死なぬ!!

生き続けるのだ!」

番人「…哀れなる愚かな人間が…

地獄に行く貴様には生きる必要も無い

その手足 斬ってくれようぞ!!」

番人そう謂い 罪人の手足
ぶち斬る
血しぶき上げて 白眼向き絶叫

ぎゃぁあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!
白眼の瞳がとらえし物は

鮮血流し 悲鳴上げる自分の姿と

月光に照らされ影で隠れる血色の目玉で見下ろし
邪笑する番人の姿のみ


罪人の燭は消え 静まり
あの地へ繋がる水溜まりへ引きずり込まれ

小さな光となりて 地へ沈んで行った

地獄とは 「人間」と言う生き物が生み出した

ただの空想の闇の世界

けれども 罪を犯せば犯すほど


その世界への道は

近くなって行くのだろう

罪を犯し 逃げ回っていたお前にはもう

帰路は無い

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