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□『はじまりの朝』 はにゃこサマより。
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昨日までは仲間
今日からは恋人
 
 
◆はじまりの朝◆
 
 
「どうしたんですか?昶君から改めて話なんて…」
 
昶と白銀、ベッドに腰かけて、なにやら複雑な表情
 
「笑わないか―…?」
「笑いませんよ」
 
らしからぬ恥じらいだ態度で、昶は重たい口を開いた
 
「俺…さ…」
「はい…?」
 
「俺、白銀が好きだ…」
 
まるで一世一代の惨事のような情けない表情をするものだから、白銀は思わず笑ってしまった
 
「わっ笑わないって言ったのに…」
 
「すみません、つい」
 
白銀は、機嫌をとろうとふくれっ面の昶を抱きしめる
 
「私も、好きですよ」
 
ちゅっと耳朶に口づけると、そう囁いた
 
「本当に…?」
「それくらいは信じてくださいよ」
 
今度はどちらともなく、唇をあわせる
 
「昶君、笑わないできいてくれます?」
「うん?」
 
「昶…お前が好きだ」
 
真剣な表情で突拍子もないことを言うものだから、昶はふと笑ってしまった
 
「ほら、笑わないくださいって言ったのに…」
 
「あ、つい」
 
 
 
昨日までは仲間
今日からは恋人
 
共に歩いていこう
笑顔が消えぬように
どこまでも
この道を
 
 
 
END
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