モドキ置き場

□モドキ(仮)
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「闇あるところに光あり・・・悪あるところに正義あり!天空よりの使者!」

「「ケンリュウ参上!」」

「くぅ〜!やっぱロム兄さんはカッコいいな!」

俺は新しく出た新作のゲームをやりながら独り言を言っていた。
(受験勉強しなきゃいけないのに・・・けど楽しんだからしょうがないな!)
正直自分のこんな性格に呆れているのだがそんな気持ちを忘れさせるほどこのゲームが楽しいわけで・・・。

「〇〇!勉強ちゃんとしなさいよ!」

母親のいつものセリフである。親はゲームに明け暮れている俺に呆れてもう半分見捨てている。

「はいはい。わかってますよ。ったく折角テンションが上がってきたのにシラケちまったよ」

(受験とかめんどくせぇな〜)
自慢ではないが俺はこの世で最も嫌いなのは勉強だ。だがいつもどこかで勉強をしなくてはという気持ちになり、ときどき鬱になる。
俺はゲームを一時中断してベッドに仰向けになる。
(はぁ〜受験とかない世界に行きてぇな・・・ってあるわけないか)

「ほな行くか?受験のない世界に?」

「うわっ!だっ誰ですかアンタ!!」

俺は窓からいきなり現れた見知らぬ男に驚きベッドから飛び起きておもわずファイティングポーズをとってしまった。

「おっと。驚かしてしもうてスマンな。わては寺男っちゅうもんや。ヨロシク!」

(はぁ?いきなり人の部屋に侵入してきてヨロシクだぁ?)

「何がヨロシクですか!人の部屋に勝手に入ってきて!警察呼びますよ!」

俺はすぐさま国家権力に頼った。喧嘩などには全く自信からだが男として少し恥ずかしい気がした。

「まぁまぁ落ち着こうや。怒ったら〇〇はんのイケてる顔が台無しやで」

「そっ…そうですかね?ってコラ!とにかく出てってくださ・・・」

さっきまでおとボケキャラだった男の顔が、急に強ばったのを見たとたん俺は言葉が出なくなった。

「実はな、さっきの話の続きなんやけど、〇〇はん。アンタに助けてほしいんや」

またまた訳のわからないことを言い出すなコイツは・・・。

「助けてほしい?意味がわからないんですけど」

「とにかく〇〇はんに来てもらわんとこっちの世界が滅茶苦茶になってしまうんや。せやから・・・」

男の言ってることが全く理解できなかった俺は男に説明を求めた。

「待ってください!勝手に話を進めないでください。言ってる意味が全くわかりません」

「おっと、わしとしたことが少し慌ててもうたわ。面目ない。どっから話したらええんやろか・・・」

そしたら男の背後からゴォォォォという音をたてながら突如として時空が歪んだような穴ができた。
当然のことながら俺は漫画のような、それでいて漫画より早い展開で頭がおかしくなりそうだった。

「あかん!もう時間切れかいな!しゃあない・・・!!」

ドカッ!

「イテテテ・・・あちゃ〜やっぱ顔面はあかんかったかな?・・・スマンな〇〇はん」

不覚にも俺は男の一撃に・・・のびてしまった。目覚めた時にはこの世には居ないというのに・・・。
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