silver

it snows
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久々に雪が降ったので、誰も居ない公園に行って一人ではしゃいでしまう。


そして、辰馬は雪にダイブした。




「ゆ・き・じゃあぁぁ」





ぼすっ




暫く雪に埋まったままでいる。




「何してんだァ?」

「…ぅえ?」


見上げると、見知った人物だった。

「あれ?高杉…なんでこがなとこにいるんじゃあ?」
「てめェが呼んだんだろ?帰んぞ?」
「ちょ、待っ!ぐへっ」

上げた頭を踏まれて、また雪の中へ埋められた。


「痛いぜよ…」
「痛くしてんだよ。で、なんで呼んだんだよ?」
「あ、そうだ。…高杉…」





「遊ぼう!」






「あぁ?……帰る」
「待って高杉!」




がばっ



どさり





高杉の上に辰馬が覆いかぶさる形で、雪の中に埋まった。





「重……てか冷てェっ!」
「あっはっはっは」
「何笑ってんだ!」

「…高杉好きじゃぁ」
「……馬鹿だろ」
「ひどっ!!」

あはははは〜と笑いながら、まだ雪のちらつく空を見上げる。


「綺麗じゃのぅ」
「……あぁ」



また雪が降ったら呼んでもいいかと聞いたら、いつでも呼べよと笑われた。


「やっぱり好きじゃ
ぁ〜」

「言ってろ」

「言ってる」



言える限り好きと言うよ。



 
 

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