WONDER WORLD
□冒険の森
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「やべー、マジにやべー」
グローブをはめた青年、ゼロは顔を真っ青にさせながら呟いた。
【魔監獄の門番】
グツグツとマグマのような音を立てながら流れる川を見た。実際には現在進行形でも見ている。
ゼロは直感で感じとっていた。ここが何処なのかを。
「まるで地獄のようですね」
「そうだな。…って夏野!?」
隣からヒョイッと顔を出して冷静に話掛けてくる少年に驚き奇妙な声をあげてしまう。
「ところで…あの薬は本当なんでしょうか?」
「あの薬って…オレたちが飲んだ薬の事?」
「はい。確か説明では…生前悪い事した人が来る場所が地獄。つまり此処の事ですよね?」
「…まぁ。どーみても天国とは言い難いよな」
「そーですよね…ゼロもいる事ですし…」
「ちょ、それどーいう意味ッ!?」
周囲を見渡すも何も空気で感じとる事が出来る程のオーラをかもし出していた。
そもそもオレたちは、リョクの薬の実験にされて此処まで来たのだ。