天麩羅学園
□第二話「テスト期間も気が抜けません」
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新学期がスタートし、ここ、私立天麩羅学園でも、1学期最初の実力テストが行われていた。
一日で終わってしまうテストの、2時間目。
花菱烈火のクラスである1−Aでは、数学のテストが行われていた。
教室の中で、鉛筆が机をつつく音だけがこだまする。
試験監督である紅麗は、立ち上がることもせず、教壇の近くの机で眠りこけていた。
(あんな先生が監督じゃあ、カンニングし放題だぜ・・・)
烈火は椅子に座る紅麗の寝顔を見ながら、カンニングの方法を練っていた。なぜなら、今目の前にしている問題は、最初の第一問から全くわからなかったからだ。