小説☆烈火の炎

□こどもの日
2ページ/4ページ


リビングに出ると、そこではいつものように、紅麗がテーブルにつきモーニングティーを飲んでおり、雷覇はキッチンで朝食の支度をしてるようだった。
遠くから洗濯機のまわる音も聞こえる。きっと音遠が洗濯をしていてくれるのであろう。

「おはよう、紅麗!」
小金井は一番近くに座っていた紅麗に元気よく、そして意味ありげにあいさつをした。
その声に反応して、紅麗が振り返る。
「なんだ小金井・・・今日はいつになく早起きだな・・・?」
「まあね」
得意げに微笑むと、紅麗の隣の椅子をひいて、腰掛ける。

キッチンからサラダをもって出てきた雷覇は、対して驚くこともなく、「あちゃ、もう一人分サラダを足さないといけませんね・・・」とつぶやき、トレイを持ったままキッチンへと引き返していった。


リビングに紅麗と二人切り。
沈黙に耐えきれず、小金井は紅麗をみやった。
「なあ紅麗、今日なんの日か知ってる??」

紅麗は怪訝な顔をしながらも、思案をめぐらす。
「・・・月曜日。みたかったドラマが始まる日か?月9か?」
「それは来週だよ」
小金井は不服そうに頬をふくらます。
「じゃあ・・・誰かの誕生日だったか?」
「・・・違う、もういいよ」

小金井がそっぽ向いた次の瞬間、雷覇がキッチンから戻ってきた。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ