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□そして想うこと
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黒の教団内の小さな書室。
そこのドアが勢いよく開いたと同時に2人組みが息を切らせて駆け込んだ。
バン!!と急いで閉めてガチャッ!としっかりと錠を下ろす。
片方は白髪の男アレン。
彼は連れの彼女以上に疲れて焦っている様だ。
先程、彼の真後ろで爆発したミサイルに吹き飛ばされ出来た傷が頬にある。
「はぁ、はぁ・・。何とか逃げられましたね」
リナリーのお陰ですけどね、と閉じたドアに寄りかかり彼は乱れた息を整える。
「そうね、コムリンみたいのがいなかっただけ良かったわ」
リナリーも胸に手を当て軽く息をつく。
ダークブーツのお陰で彼女は彼程疲れてはいない。
もっとも、気づかれはしているが。



こうなったのはほんのたわいない科学班員の呟きからだった。
少し遠くで楽しげに話しているアレン・リナリーを見て、
「最近あの2人、仲良いよなー」
「あれ、お前知らねーの?あの2人そうゆー仲なんだぜ」
?と言う顔で先をうながすと答えた相棒が楽しそうに続けた。
「だって、この前深夜に談話室でキスしてるのオレ見たもん♪」


まさかコムイがいるとは思っていなかった。
気づいてればそんな会話は絶対にしない。

−−ガチャ!!

音に振り返ると様々なウェポンで身を固めたコムイが泣き笑いながらマシンガン・
ランチャー等を乱射し始めた為、命からがら逃げ出さなければならない時だった。



                  
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