〜秘密の書〜
□深酒
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ふと、ドラコはハーマイオニーが右手に瓶を持っているのに気付いた。
ドラコはハーマイオニーの手から瓶を奪い取った。
「あっ…!!!」
「酒じゃないか…!」
ドラコは驚き目を見開いた。
「だめ―!!返してよ!ラベンダーから貰ったのは私よ―!!」
ハーマイオニーはドラコに奪われたお酒を取り返そうと立ち上がったがお酒が回っていたせいで足が縺れ転んでしまった。
「私のなのにぃ…。」
ハーマイオニーはうずくまりぐすぐすと泣き始めてしまった。
そして今に至る。
ドラコは大きなため息をついた。
いつまでもここにいては誰かに見つかり兼ねない。
この状態を見られては面倒くさいしとにかくこの場所を移動しよう。
重い腰を上げると
ドラコはちらっとハーマイオニーを見た。
グレンジャーをほっといておくのは気がひける…一応女の子だし…
ドラコはハーマイオニーの腕を再び掴みゆっくりと立ち上がらせた。
「とにかくここから離れるぞ。」
言うとドラコはハーマイオニーの手を引っ張り無理矢理歩かせた。
「お酒……」
「後で返すからとにかく歩け。」
ドラコの命令にハーマイオニーは大人しく従って歩いたが、ハーマイオニーはお酒が相当入っている為かふらふらと頼りない足取りであった。
ドラコは小さく舌打ちをしてハーマイオニーの腰に手を回し支えるように歩いた。ハーマイオニーは何も言わずドラコに素直に身体を預けた。
全く…お酒ってゆうのは恐いものだな。
秀才でくそ真面目な彼女をこんなに隙だらけにさせてしまうなんて。
ドラコは自分に何の警戒もせず身を委ねるハーマイオニーに苦笑いをした。
さて、これからどうしようか。
先生にハーマイオニーを付きだしても良いが、そんな気は起きなかった。
飲酒したなんて知られたら間違いなく退学である。
流石に退学にさせる程ドラコはハーマイオニーを嫌ってはいなかった。
寧ろ今は何とかバレないようにしなくてはとゆう責任感がある。