〜Novel〜
□snake and cat
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その頃
ドラコは1人、自分の部屋で一匹の迷い猫と寛いでいた。
3日前何処からか入ってきたのか、
ドラコの部屋にふらっとやってきたのだ。
ドラコは退屈しのぎにいいと、この猫を飼うことにした。
毛色が光の加減でたまにシナモン色に見える事から
その迷い猫にシナモンと名付けた。
ハーマイオニ-・グレンジャーの飼い猫とも知らず…。
「お前、一体何故ここにやってきたんだ?このスリザリン寮は猫の好むような場所はないぞ?」
ドラコは普段見せる事のない優しい、穏やかな表情でシナモンに話しかけた。
シナモンは「ニャァァ〜」と小さく鳴いて
まるで寝ている所を邪魔するなとばかりに、
ぷいっとそっぽ向いてドラコから離れた。
「お前を見てるとボサボサ頭の知ったかぶり女を思い出すよ。」
(僕が馬鹿にした時の態度にね)
ドラコはふっと苦笑いをした。
バチィッ!!!!
突然何か焼けるような音が鳴ったと同時にドアが勢いよく開いた。
「誰だ!!!」
ドラコは慌てて杖を持ち、かまえた。
しかしそこには誰もおらず、
不気味にドアがキーキーと音をたてて揺れているだけだった。
「な…何だ!?隠れてないで出てこい!!!卑怯者めっ!」
とドラコが言った瞬間
ドゴォォォッ!!!!
「うぐっ!」
ドラコはおもいっきり腹を殴られ、後ろによろめき、涙が滲んだ。
「お望み通り出てきてやったわよ。ドラコ・マルフォイ!」
ハーマイオニ-は顔をゆでダコのように真っ赤にしてドラコの前に立ちはだかった。
ドラコは驚き目を大きく見開いた。
「グ、グレンジャー何故君がここにいるんだ…?」