〜秘密の書〜

□深酒
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ドラコは頭を抱え唸った。
彼の右手には何故か瓶酒。


ドラコの近くにはぐずぐずと体育座りの体勢で啜り泣く少女。






ハーマイオニー・グレンジャー。




どうして僕がこんな事に巻き込まれなきゃならないんだ…。

ドラコは自分のタイミングの悪さを呪った。


事の発端はつい数分前に遡る。

監督生として見回りをしていたドラコは、廊下の隅で蹲っている人影を見つけた。

普段なら係りたくないと知らん顔をするドラコだが、今は監督生として見回りをしている身である。

ドラコは仕方なく、気だるそうに足を向けた。


その場にしゃがみ込み、ドラコは光を向けた。
倒れていたのは女生徒のようだった。


「おい、大丈夫か?」

ドラコは声をかけたが女生徒はぴくりとも動かなかった。

今度は身体を揺すってみるが全く反応しない。

これはただ事ではないかもしれない…。

「おい!!」

焦ったドラコは強引に腕を持ち上げ身体を動かした。

「う〜〜にゃによぉ〜。」

呂律が回らない舌で言うと面倒くさそうに起き上がり、ドラコの手を振りほどいた。

その女生徒の顔を見てドラコはぎょっとした。


倒れていたのはハーマイオニーであった。


「グ…グレンジャー!こんな所で何してるんだ?」

「ああ〜マルフォイだ〜。何やってるの〜?」

「僕は見回り中で…って、こっちが聞いてるんだよ。何してるんだよ?」

「別に〜何もしてないまへんよー」

まへんよーって…何だ?グレンジャーいつもと様子が違うぞ。

ドラコは怪訝な顔でハーマイオニーをじっと見た。

ハーマイオニーは何が可笑しいのかケタケタと笑っている。
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