マナケミア

□参号計画
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「むぅ…ヤツだけでは心配になってきたな…
俺様が認めるヤツとはいえ一人じゃ…」



教頭の私室

時刻は深夜をすぎたというのに小さな灯り一つで部屋の主はぼそぼそと何かを呟いていた



「かといって俺様が手助けをするのも…
いかん!俺様は悪の帝王なのだ!」



否。

ぼそぼそとではなく多きな声で呟いていた



「…そうだ!ヤツなら俺様の期待通りの動きを…!
敵に塩を送る感じになるのはあまり気分の良いものじゃないが…」



何かを閃いたら部屋の主は直ぐ様に行動

机の引き出しに閉まってある物を取り出した



「ふふ、俺様もまだ少し未練があるという事か…
だが…ヤツなら強き敵として俺様を悪として奮い起たせてくれるであろう」



体が燃えてしまいそうなほどに熱い

高ぶる自分の闘志が体を熱くするのだ



「待っていろよ…参号!」



深夜だというのに教頭の部屋では多きな高笑いが聞こえた





























「……っ!」

「アレ、どうしたのロゼ?」


「…よくわからんが寒気が…」



授業も終わったばかりの時間

まだロゼもエトも教室にいた

…風邪でもひいたのか…と考えるが他に症状はらしい症状はない

これは…虫の知らせというやつだろうか?



「…帰って寝る」

「えー…遊ぼうよー!アトリエにこないとリリアちゃんも怒っちゃうよ!」



エトの言ってる事は正しい

嫌な予感がしました…と言ってアトリエに顔を出さなかったら何を言われるやら…



「見つけたぞ!アイツがロゼヒュ…ロゼだ!」

「…は?」



仕方ない、アトリエに行くか…と諦めて教室を出ようとすると扉の前で三人ほどの生徒に絡まれる



「…今、噛んだよな?」

「あはは、仕方ないよー。ロゼの名前って言いにくいし」

「う、煩いな!」



囲んだ生徒の一人は恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら叫ぶ



「とりあえず、貴様に恨みはないが消えてもらおう!」

「恨みがないなら何で消えなくちゃならないんだ?」

「え…?そ、それは…」



勢いよく三人の生徒は武器を引き抜くが何気ない一言で動きが止まる


次第にはロゼ達を囲んだまま会話を始める



「と、とにかく!貴様には消えてもらう!」

「うっわ〜グダグダ」

「う、煩い!」



エトにまで呆れられ、三人の生徒は爆発寸前だ

こんな奴等の相手をするのは簡単だが…気分が乗らない



「そうだ、エト」

「なに?」

「お前の馬鹿力を久しぶりに見てみたいな…
コイツ等を相手に見せてくれないか?」

「おお、馬鹿力!やるやる!見ててよロゼ!」

「…扱いやす」



ヤル気満々のエトは武器を取り出すと三人の生徒を30秒で蹴散らし、保健室送りにした



「流石は馬鹿力…」

「そんなに誉めないでよー照れるでしょ?」



何とかとハサミは使いよう

そんな事を考えるロゼだった



「むぅ…コレでは意味がないではないか!もう一度準備をせねば!」



まだ、彼の計画は始まったばかり









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