どうでもいいこと。

□参謀無双
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「参謀無双という現象について」







さんぼう「このじは なんとか よめそうだ!」

CWのシナリオでは役割設定のあるものが多い。
そしてメインどころのリーダー、盗賊に続いてその多くに「参謀」という役割がある。
シナリオによっては頭脳派とか色々呼び名はあるが、分かりづらいので今回はチームの頭脳労働担当系役割を「参謀」とひとまとめにして呼ぶことにする。
ここではその参謀について思ったことを述べたい。

参謀、というからには頭を使う。が、どのように頭を使ってパーティを助けていくかどうかの傾向はシナリオによって違いがあるようだ。
私がプレイしてきたシナリオの中から考えると、

1、 パーティのピンチ時にとっさの機転を利かせる。
2、 難しい文字(多くの場合古代文字)を読み解く。
3、 パーティ内のしっかり者としてメモを取っていたり、聞いた話を良く覚えている。
4、 地名やモンスターなどの情報を説明する。(領地内の最近の情勢などについて語ることも多い)
5、 魔力を感知したり、魔術を使ったストーリー上の援護を行う。

・・ざっとこんな感じだろうか。4の後半部分や5などは、それぞれ事情通だとか魔術師だとかで参謀と少し違った位置づけを取ることもあるが、大体同じPCが受け持つことになるため一緒にして考えようと思う。

大体同じPCが受け持つ。これが大事だ。
役割設定で手動選択を迫られた際に、シナリオによって違うPCを参謀にするプレイヤーは少ないのではないだろうか。
更に、参謀設定の有るシナリオでは、自動で判別してくれるシステムを採用していることも少なくない。そして、当然ながらそのほとんどが策士型、知将型を左から探していくシステムとなっている。こだわりがあって、このシナリオではこの子!このシナリオではこいつ!と自ら分けていかない限り、ほとんどが同じPCを参謀として判別してくれる(そして、それは多くの場合プレイヤーが想定していた通りのPCとなる)のである。
ついでに魔法系のスキルや魔法杖などは知力適正のものが多く、策士、知将型が魔術師役となる可能性も必然的に高くなってくる。

つまり、どうなるかというと。
パーティ内の一人が、

難解な古代文字を「なんとか読めそう」の一言でスラスラ読んだかと思えば、近隣の領主の動向のような最近の事情にも詳しく、妙にしっかり者かつマメであり、大体どんなものに対しても「聞いたことがあるor本で読んだことがある」と言って解説を初め、更に他のメンバーが分からないような魔力を感じ取っては注意を促し、「なにか引っ掛かる」とNPCの言動の矛盾点に真っ先に気づいたかと思うと、ピンチに陥った際に冷静にメンバーに指示を出し始める

・・という、なんかとんでもない奴になるのである。
私はこれを参謀無双と呼んでいる。

とは言っても、別にこの状態を批判したい訳ではない。恰好良いし。
ただ、戦士的役割の多くが後先考えずに敵へ突っ込んだり、盗賊系役割の多くが幽霊やら魔術やらを専門外とするように描かれることが多いのだから、これだけ活躍の場が与えられている参謀にも苦手なもの描写が有ってもいいのではないかと考える。
一般のRPGでは、魔法使いキャラが運動音痴として描かれるのは珍しくないが、CWにおいては「冒険者」という前提条件のせいか、あまりそのような描写のあるシナリオを見かけないような気がする。(もちろん、たまたま出逢わなかっただけ、という可能性もあるが)

参謀がいまいち役に立たなかったり、足を引っ張ってしまうシーン、例えば。

他のメンバーが次々と大穴を飛び越えていく中で、一人穴を睨みつけたまま動く様子のない参謀。
仲間「早く渡れよ。まさか・・渡れない訳じゃないよな?普通簡単に飛び越せるし」
参謀「物理的に考えて人間の飛び越せる大きさの穴じゃないわ。あなた達が普通じゃないのよ」
仲間「いいからやってみろって。越えられるから」
参謀「私はそんな無謀な挑戦をするつもりはないわ。ロープか何かを探してくるから、先に行ってて頂戴」
・・参謀離脱。

とか、

盗賊と離れて探索することになった遺跡で、怪しい扉を発見。だが、扉には難解な錠が掛かっている。
仲間「弱ったな・・この鍵はあいつがいないとどうしようもない」
参謀「俺でもこの錠の構造くらいなら、少し時間をかけて調べれば理解できる。・・構造が分かれば、開け方もな」
仲間「本当か!?頼む!」
〜しばらく後〜
参謀「開け方、分かったぞ」
仲間「さすがだな。準備はできてる、開けてくれ」
参謀「・・開け方が分かるとは言ったが、俺がそれを実行する技術を持っている、なんて言った覚えはない」
仲間「・・・」

みたいな話があれば更に参謀を愛せる気がするのだがどうだろうか。
もし、皆様にシナリオを作る機会があればぜひ弱点有りの参謀役の導入を検討していただきたい。

という私のただの願望である。





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