短編集
□くらっぷ!
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日曜の昼、天気の良い今日この日。
俺は、家の近くにある公園を散歩していた。
今日は特に何の予定も無い……はず、だったのだが。
「……電話?」
突如鳴り出した携帯。
ディスプレイを見なくても、着信音で誰からかかってきたかはすぐに分かった。
「俺様、なーんか嫌な予感がするんだけどなあ……」
そう思いながらも、電話に出る。
そして、俺の予想は的中するのだった。
「助けて、佐助……」
「また道に迷ったんでしょ」
「……」
電話の相手は黙りこくる。
どうやら、図星のようだ。
「今日はどこに迷い込んだの」
「よく分かんないけど、路地裏」
「路地裏?」
「何か、ホストクラブの看板とかある」
「ちょっ……危ないじゃないの!今すぐそっちに行くから!」
ふらふらと散歩していて、気が付けば路地裏
(漫画のような、ベタな展開)