小説

□地獄少女【お嬢からあいへ__】
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__あいがとぼとぼと歩いている。

走っている一目連はそれを見つけると

「…っあいっ!!」

叫ぶ一目連。

とっさに振り替えったあいは驚いている。

「いち…もくれん…?」

あいのいる場所まで追いつくと、
一目連は言った。

「…一目連なんて呼ぶなよ。
…もう一度、連って呼んでくれよ。」

息を切らしながら微笑む一目連。

「でも…」


「さっきはごめんな…ちゃんと気持ち、伝えられなくて…

俺、気付いたんだ。
俺はあいのことが好きだっ!
どんなにいけない事でも、あいのことが好きだっ!!」

必死に気持ちを伝える一目連。

それに驚いているあい。



「本当に…?」

「あぁ。本当だっ!この気持ちにもう嘘はつけねえっ!」

…すると、泣き始めるあい。

「なっ…なんで泣いて…」


「…ありがとう。っ…ありがとうっ…本当にっ…」

言いかけている途中で一目連はあいのことを抱き締める。

「っ!?」
驚きを隠せないあい。

「ありがとうなんて、俺の台詞だよ。」


ぎゅっと一目連の服をつかむあい。


「…あのとき、手をひいたのが、連でよかった…」


「俺だって。あのとき、俺のことを選んでくれて、本当にありがとう…」




「これからも…隣にいてくれる?」


「こちらこそ。これからも隣にいさせて下さい。」


そう言って、しばらくの間抱きしめ合う二人。




「あい…」

「?…」

「ありがとう…」

そう言って優しくキスをする一目連。

驚いたあい。
だが、静かに目を閉じた_


そのまま二人は目を閉じている。



お互いが目をあけると

「…俺。あいとだったら地獄に堕ちても構わない…」


「…そんなこと…言わないで…。
地獄には本当に辛いこと
たくさんあるんだから…」

「悪い悪い…」







「でも…この仕事が終わったら…
最後は連と一緒に地獄に堕ちたい…」






「その時は、呼んでくれよな?」




END


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