遙か3
□I wish reunion
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「お疲れ様、望美」
「頼子!」
ちょうど稽古を終えたタイミングで頼子がやって来た。
「リズ先生と九郎もご苦労様です」
「うむ」
「ああ」
ニコリと笑って、頼子は先生達と話をしてる。
何となく寂しくなって、彼女の腕に自分の腕を絡めてみる。
「疲れたの?」
「少し…」
そう答えると、頼子は私の頭を優しく撫でてくれた。
「そうしていると頼子は望美の姉に見えるな」
「何それ。私が老けてるって事?」
九郎さんの言葉に頼子は怒る。
だけどその目はすごく楽しそうで、少し腕に力を込めた。
「頼子、戻ろ?」
表に出そうな感情を抑えながら言うと、彼女は笑って「良いよ」と返してくれた。
嫌な子と思われるかも知れないけど、これ以上見ていたくない。