●ずっとずっとこのままで●
□第2話:不機嫌
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バスケ部の体育館使用が制限されてから2週間。
駿は誰が見ても分かるくらいに不機嫌だった。
何時も眉間に皺をよせていて
誰が話かけても「ん」の一言。
何時ものように練習が出来ていないのだろう…。
欲求不満ってやつかな……?
「藤君ってこの頃ピリピリしてない?杏、どうにかしなよ」
そんな無責任な事を言う、美弥を含めたクラスメイト達。
そんな事言われても……
「何をどうしろって言うのよ…」
ぼやきつつ、机に肩肘をつき
バスケ雑誌と睨めっこをしている駿を
ちらりと見る。
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