君の笑顔

□22廻
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ワアアアアアア 
ワアアアアアアと会場が悲鳴を亜上げる

ヒュウウウと奇妙な風が吹く中一人歩く蓮
「ーーーー今
 三つの巫力が一つの巨大な巫力によってやぶられた」
ザッと足を止め会場を見る
「やはり勝ったのはキサマだったか 葉
 もっともそれは初めからわかりきっていた事だがな」
『しかし巨大な巫力の他にも二つ確認しました
 するとやはり残りの二人も・・・』
馬孫も感じられる程の巫力
「ああ・・・
 例のなんとやらで力を得たのだろう
 それもあまりに度を超えた力だ
 「超・占事略決」ーーーー
 あなどれんな 馬孫」
『・・・ぼっちゃま』
「ふうん
 さすがの君もやっぱり気になるんだね」
第三者の声が聞こえるが全く動じない蓮
「なんならその秘密僕が教えてあげようか」
ゴオ・・・ッと不気味に唸る風
ヌッと建物の屋根に姿を現すハオ
「・・・やあ
 今晩は 蓮」
『ハ!?
 ハオ・・・!!!』
突然の登場に驚く馬孫
「あわてるな人間霊
 僕はただ話をしに来ただけだ
 お前のぼっちゃまを追って わざわざ試合を抜け出してな」
トンっと地面に着地する
『話!?』
「かまうな 馬孫
 行くぞ
 オレはホラ吹き野郎に用はない」
「「超・占事略決」は1000年前に僕が作り麻倉家に残したもの
 ・・・これで少しは聞く気になったかな?」
ハオの言葉にわずかに反応する蓮
『・・・な・・・』
「なんだ君はもう勘づいているのにつっぱねてるだけか
 なにせ見たんだからなアメリカで500年前の僕のヴィジョンを」
「それがどうした
 オレはキサマが誰だろうと「超・占事略決」がなんだろが知った事ではない
 何が来ようがオレの力でうちやぶってやるだけだ」
背中を向け話す
「・・・まあ
 気持ちはわかるけどね
 なんせあれだけ葉達が強くなったんじゃ意地を張りたくもなる
 でも誰も迷わないで強くなる事なんか出来ない
 トンがるなよ
 まるで弱いから強がってるみたいだ」
不敵に笑うハオの頬にジャキン!と馬孫刀の刃を向ける
「ん?」
『ぼっ・・・!!!』
馬孫は焦った
「ハッキリ言ったらどうだ
 オレはそんな挑発に乗るほど愚かではない
 オレを追ってくるほどの目的があるならさっさと用件を言え
 それともオレの方から聞き出してやろうか?
 ”キサマは葉のなんだ”となそして”柚は何者なのか”」
ジッとハオを睨む蓮
「・・・意外と冷静じゃないか気に入ったよ
 やっぱ僕の見込んだだけの事はあるな 道蓮
 仲間になれ」
ハオの一言に驚く蓮
『な!!!』
「そうしたら全部 教えてやるよ
 1000年前の古い「超・占事略決」をも超える技も僕の全ても柚の全ても
 今のままでじゃ僕はおろかお前は一生葉さえ超せないんだからね」
ニッと笑うハオ
「・・・・・・・・・
 キサマ!!!
 オレをなめてるのか!!!」
馬孫刀を振るったがブァサッとハオのマントに包まれた
「まあいいや
 どうせ今日のところはこんなもんだろうと思ってた」
ズズ・・・とマントから馬孫刀を取り出す
「だけどお前はいずれ僕のものになる・・・柚のようにね
 明日の試合楽しみにしていなよ・・・
 あいつが出るからさ
 次はいい返事を期待しているよ 蓮ーーーーー」
フッと砂煙によって姿を消した
「・・・・・・・・・・・・」
ボゴッと馬孫刀が崩れた
『馬孫刀が・・・
 燃えカスに・・・!!
 まさか奴のマントはすでにオーバーソウルだったというのか!?」
灰になっていく馬孫刀を見て言う馬孫
「違う」
『!』
「・・・確かに奴の攻撃はO・Sによるものだった
 だが媒介は目に見えぬ別の何かだ」
『そ・・・
 それは一体・・・』
馬孫は謙虚に聞く
ガシャンと灰になった馬孫刀を地面に落としグッと拳を握る
「・・・・・・・・・ッ
 それがわからぬから”何か”と言っている・・・!!
 ただわかるのは・・・!
 奴は底知れぬ巫力にオレは恐怖を感じたという事だけだ!!!
 文句あるか!!!」
プライドの高い蓮は馬孫に対して怒鳴る
「また柚の名がハオから出た・・・
 しかも明日の試合だと?」
『・・・・・・ぼっちゃま
 私の勝手な想像ですが柚様はもうハオの仲間になって・・・』
「馬孫!!
 ふざけてもそんな事を言うな!!!」
キッと馬孫を睨む







「王様のトウモロコシ」

「そうかー
 おめえらもう帰っちまうのかー」
「そりゃそーだ
 オレらはもうここに用はねーからな
 明日の朝イチの船で島を出るつもりだ」
カウンター席で話すホロホロとピノ
「ちえっ
 せっかく知り合えたばかりじゃねえか」
「バカ おめーオレらにもいろいろやる事あんだよ
 負けちまったのまずオヤジに報告しなきゃなんねーだろ
 それがまたこえーオヤジでな」
「・・・・・・・・・
 もう終わったんだなおめえらのシャーマンファイトは」
「・・・そうだな
 でも見ろよ奴らを」
視線を仲間に向ける
「妙なもんだもう何事もなかったみてーに素に戻ってる
 どっちかっつーと むしろスッキリしたって感じだよな
 前の試合に比べりゃ生きるかてだけでもありがてーしよ
 まーこれも今にして思えばあいつのおかげかも知れん
 あいつになら後はまかせてたって思えるよ」
嬉しそうに笑うピノ
「へへ・・・
 ・・・・・・・・・
 って さっきまでいたのに肝心のあいつはどこ行っちまったんだよ」
「ふんばり温泉」のリーダーである葉がいないのに今気がついた







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