君の笑顔

□13廻
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「助かったぜビリーお前もせいぜい奥さんを大事にしるんだな」
「OK お前こそ必ずドリームをつかみとるんだぜRYU」
手を握り合うが仕舞には抱き合う二人
「ふわァーーーーっ
 なんだよ もう昼間じゃねえか一体何キロ走ったんだよ?」
ホロホロは欠伸をする
蓮、葉、柚は近くにある地図を見る
「フン・・・
 インディアンの文化を色濃く残すヨンタフェの町か
 こいつはいいではさっそく町の人間共に聞きだしてみるとしよう」
ニッと笑う蓮

Q.あなたはパッチ族の村がどこにあるかご存じですか?

「パッチ族?
 知らないなあ」
黒髪の男性は答える
「聞いた事もないわそんな部族
 ほんとうにそれアメリカのインディアンなの?」
ブロンド髪の女性も答える
「ええ 私は毎日これを使っていわ
 だって たったひとふきでキッチンが新品に蘇るんですもの」
聞いている答えと全く違う返答が返ってきた

「・・・・・・・・・」
五人はただ呆然とした
図書館に行ってみる事にしてみた
「パッチ族ねえ・・・」
カタッとパソコンのキーボードを打つ男性職員
うーん 何度調べたってやっぱりそんな部族はないと思うよ」
「んなワケねえって!!
 マジであるっつってんだろ!!」
否定され竜は怒鳴る
「あのね キミ
 私はこう見えてけっこう民族には詳しいんだ
 アパッチ・ナヴォホ・イロコイ・ダコタ・マンダン・ヒダーツァ・パパゴにズニ族ーーー
 現存するあらゆる民族で私の知らないものはない
 キミ達ーーーー
 そのシルバとかいう男にかつがれてるんではないのかね」
男性職員はため息をつく
「そんなハズはーーーー」
葉は反応する
「そんな事は絶対にありません!」
柚は反抗する
「おいおいどうなってんだこりゃあ・・・
 誰に聞いてもパッチ族なんてねえだなんてよ
 じゃあ連中は一体何者なんだよ」
ホロホロは疑問に思う
「まさか奴ら マジで詐欺師集団なんじゃ・・・」
「あ」
男性職員は何かを思い出した
「そういえば確かセミノア族の伝承歌に そんな単語があった気がするな」
そう言うと本棚から分厚い本を取り出し読み始める
「今から約500年前ーーー
 白人が移民してくるよりはるか前に突然滅んでしまったこの地域の部族さ
 今はその血を引いている人間はごく少数しか残っていないが・・・
 確かここにその言葉があったよ
 読んでやろう」
ーTHEー
NORTH
AMERICAN
INDIAN
と言う書物を開く
「「滅びの歌」・・・「それは18万2621度目の月の夜 彗星と共に現れた」
「・・・・・・・・・」
葉とホロホロは聞く
「・・・・・・・・・」
竜と蓮と柚も大人しく聞く
「彼らは大いなる知の使者と名乗った
 使者は知の力をもって野を駈け空を飛び大地の全てから若者を宴に誘う
 しかし若者は一人も帰らない
 力ある若者は全て消え我らの力ある血もやがて絶える
 使者の名乗る
 パッチ
 気をつけろ
 さもなくばお前も悪魔に喰われるぞ」
その言葉を聞き五人は固まる
「な・・・・・・」
ホロホロは口を開く
「パッチが・・・悪魔・・・!?」
竜は驚きを隠せない
「そういう事ですか・・・
 18万2621度の月というとうるう年を含めるとちょうど500年ですね」
柚は顎に拳を乗せ言う
「シャーマンファイトが行われるのは500年に一度
 つまりそのセミノア族が滅んだ時期と重なるわけだ
 どうやらその悪魔とはパッチ族と見て間違いないようだ」
蓮は続ける様に口を開く
「ちょっ!
 ちょっと待てよ 蓮!
 パッチが悪魔だなんて!
 じゃあお前はシルバ達がこいつらを滅ぼしたって言うのか!?」
どうも腑に落ちない葉は蓮に食い下がる
「さあな・・・
 だが そう詠われているのは真実だ」
平然と葉の質問に答える
「・・・冗談じゃねえ
 もしそれが本当なら500年後オレ達も・・・!!」
最悪の事を考える竜
「そんな事分かりませんよ・・・
 500年前のお話・・・それが本当とは限らないかと」
柚もよく分からない
「おい てめえ!
 こりゃ一体どういう事なんだよ!!」
ガッと全く関係のない男性職員の胸ぐらを掴み怒鳴るホロホロ
「そっそんな事言われても・・・」
困惑する男性職員
「・・・・・・っ」
やはり腑に落ちない葉
「ああそうだ!!
 そう言えば手がないわけじゃないぞ君達!」
何かを思い出した様子
「確かこの町のはずれに住んでいる人がそのセミノア族の血を引いているはずだ
 彼女の名はリリララーーー
 彼女に尋ねればもしかしたら何かわかるかもしれん」
「・・・!」
その一言に反応する
「・・・そうだな
 確かにシルバ達を疑うにはまだ早えそれに・・・
 もしかしたらハオの事もからんでる可能性だってある
 こいつはとにかく行ってみにゃ何ともならんな」
いつもの表情に戻る葉
「切り替え早えっ」
ホロホロはつっこむ

ヒュウウウウウ
ヴウウウウ
ヴヴン
と嫌な風が吹く

一軒の家のポストにLILIRARAと書かれていた
「・・・ついにこの日が来てしまったか」
一人の黒髪の女性が指を組みながら言う
「シャーマンファイトを騙り 世界中のシャーマンを集わせ世界を我が物にしようとするパッチの陰謀・・・・・・
 なんとしてもこの私が阻止せねばならぬ
 500年前のあの惨劇をくりかえしてはいけない」
涙を流す
「あの少年達を止めるぞ
 我がセミノアの戦士達よ・・・!!!」
立ち上がる女性こそがリリララ







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