月の詠

□導
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「ずっと傍にいるよ」
守れなかった約束
人は過去には戻れない
あの時本当に言ってあげるべきだったのは
「泣けよ」 飾ることのない言葉
ちっぽけな僕のプライドが
大切な人達を傷つけた
今ならまだ間に合うかな
振り払ったその手を再び掴むことは
当たり前のことが本当は当たり前ではないのだと
失ってみて初めて気付いたよ
名前を呼んでくれる人がいる
それは一つの奇跡なんだ
見上げた満天の星空はあまりにも綺麗で
その時だけは素直になれると思ったけど
浮んだ言葉は音になる前に消えた
次でもいいかと思った
『明日(あす)』がどんなに脆いかも知らないで


この身を打つ
刃(やいば)のように冷めた雨
それは僕への戒めか
先へ進むだけの勇気を少しだけください
過去はもう振り返らないから
きっと僕はまだここにいるよ
咲き始めたその花びらが
完全に地に落ちるまでは
『君を忘れない』―その花言葉の通りに
もう心配しないで 歩き始めることができるから
それでも少しだけ許してくれるなら
足を止めて風に耳を傾けてみて
きっと聴こえてくるはずだよ
紺碧の空に溶けて消えていったあの日の歌が
誰かと同じじゃなくていい 形はいらない
周りに合わせて傷付くのは自分だと
今はもう知っているから
笑えることが本当は幸せだということも



不確かなものが沢山あって
でも 信じられないわけじゃない
言いたいのは「ごめん」じゃなくて
「ありがとう」感謝の言葉
僕が僕でいられたことに

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