並盛中学 校歌第2番
□甘いお仕置き
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[意地悪な恋人]
名無しさんは愚図るように僕の胸に顔を擦り付けながらまるでねだる様に謝る。
薬の効果からかその声は甘く、切なく・・・。
「クスクス・・・」
『恭弥ぁ・・・;』
わざと何もしない僕に名無しさんはとうとう涙を流してしまう。
催淫剤の効果ですでに涙も感情の制御できないようだった。
『お願い・・;もう許して・・///』
「さぁ・・?」
そう言って僕はわざとらしく溜息を付く。
そして名無しさんの背中に手を廻すとグルっとその体を持ち上げ至近距離で名無しさんを見つめた。
その体勢は名無しさんが僕の上に馬乗りになっているような状態・・・
僕が下からじっと見つめると名無しさんは困って僕の肩を強く掴んだ。
『恭弥・・?;』
「お仕置きだからね・・・。今日は言う事を聞いてもらうよ?」
思わずニッと笑う。
それは酷く甘く、そして僕のお仕置きで名無しさんへの意地悪な夜の始まりだった・・・。
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『フッ・・//ん・・・』
「ちゃんと舌出して・・・」
『ンん・・』
僕の最初の命令
「名無しさんからキスして・・?」
名無しさんは顔を真っ赤にしてかなり悩んだみたいだったけどそっと僕の唇に自分の唇を宛がった。
触れるだけだった唇を許すはずもなく僕は名無しさんの恥かしがる事をわざと言う。
クチュ
言われた通りぎこちなく舌を出すと僕の口内に控えめに入り込む。
すぐに触れた僕の舌に思わず自分の舌を引っ込めようとした名無しさんだったけどグッと後頭部を抑えたので名無しさんの抵抗は叶わなかった。
・・・なんか・・・、
子猫が舐めてるみたい・・・
そんな名無しさんの初々しいキスに僕は逆に興奮してしまう。
こういう場面では途端に子どもの様な名無しさんは一生懸命僕に許しを乞うように舌を使い口付けを交わしていた。
震える舌がもどかしくて可愛い・・・
クチュリ
『ハァ・・ウん・・///』
「・・・ン・・」
キスで齎される快感にすでに名無しさんは流れそうで・・・
必死に僕の肩を掴みながら耐えていた。
初めてする自分からのキスは長く、途轍もなく名無しさんを感じさせてしまってるみたいで・・・
潤んで僕を見つめるその目が物語る。
ゾクゾクするね・・・
『ンはぁ・・・ハァ・・・///』
「・・・クス」
ゆっくり離された唇の間から名無しさんの熱い吐息が洩れる。
名無しさんは顔を真っ赤にして少し性急に息を吸う。
目が合えば名無しさんはさらに目を潤ませてしまう。
『きょうやぁ・・・;』
「まだだよ・・・」
僕は名無しさんの髪を少し撫でると耳に掛けた。
じっとりする様な視線で名無しさんを見ながらまだ容赦無く名無しさんにとって恥かしい命令を繰り出す。
「僕がいつもキスをするのは・・・、唇だけじゃないでしょ・・?」
『そ、そんな・・///』
名無しさんはさらに顔を赤くして泣きそうな顔で見つめる。
でも僕はただ微笑を讃えるだけ・・・
「ここで・・・止める?」
『・・・!』
そんな事を言われても名無しさんは火照る体が治まるはずも無く・・・
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