並盛中学 校歌第2番
□パジャマと鍵
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[雲雀side]
土曜日・・。
風紀委員の仕事もないし名無しさんの家に向かった。
どこかに行ってもいいし、家で過ごしてもいい・・。
今日は昨日と違って暖かくなったし、やっぱ出かけようかな・・・
最近応接室で仕事をしに来る名無しさんを見てて思った。
休む時は休まないとね・・・
名無しさんの携帯に掛けるが出ない。
まだ寝てるのかな・・・
名無しさんのマンションについてもまだ名無しさんは電話には出ない。
僕は何度も電話に掛けながらエレベーターに乗る。
名無しさんの部屋についてドアに手を掛けてみるが鍵は開いていない。
・・・そう言えば名無しさんの部屋の鍵・・
頼んだらくれるかな・・・
そんな事を何度目になるか分からないコール中、やっと名無しさんの声が聞こえる。
寝ぼけてる。
『はぁーーい』と子どもの様な返事をする名無しさんに笑いがこみ上げる。
少し時間が経って鍵が外れる音がする。
扉を開いて息を飲んだ。
名無しさんはTシャツしか来ていない。
少し寝癖の付いた柔らかい黒髪とその紺色のTシャツでより目立つ名無しさんの長く細く白い足。
僕は慌てて玄関を閉める。
寝ぼけた名無しさんは訳の分からない事を言ってる。
そんな行動も格好も可愛いけど・・・
ハァ・・・;
僕で良かった・・・・・ホントに・・
知ってた化学式だったので答えると名無しさんは嬉しそうに微笑む。
どうせ寝不足なんだろうと名無しさんの発言や行動から予測し名無しさんをベットに横にする。
・・・名無しさんと寝て過ごす休日も悪くないかな・・
そう思って僕もベットに入る。
ふにゃふにゃしてるね・・・
このまま寝なよ・・・
そう思っていたが僕の間違いだった。
「名無しさん・・。熱あるよ・・・」
寝ぼけてそんなに力が入ってないのかと思ってた。
名無しさん・・・
ホントに来たのが僕で良かったね・・・・