並盛中学 校歌第1番
□開いた扉
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『ツナ・・・痛い?;』
ツナの後ろの席の名無しさんは心配そうにツナの髪をかき上げる。
「Σ!///平気だよ!!タンコブ出来ただけで切れてないし・・・!!」
『・・・あ・・・本当だ。ここタンコブ。』
指でそっとタンコブを確認した名無しさんは苦しそうな顔をする。
『ごめんね・・・』
チュ
「「Σ!!///」」
「Σ!!!////・・・名無しさんちゃん!!??」
少しだけ立ち上がると名無しさんはそっとツナの髪に口付けた。
「な、何してもらってんだ!!?ツナ!!!」
「キャー!!名無しさんちゃん大胆!!」
そっと様子を見ていたクラスメイトは騒然とした。
『へ?・・・ケガしたらしてもらわない!?私・・おじいちゃんによくしてもらったよ?』
名無しさんはそんなに騒がれると思っていなかったので不思議そうに首を傾げる。
(イタリアはそうなのか!?)
帰国子女だと知っているクラスメイトは勝手な解釈をする。
「名字さん!!俺さっき指切っちゃって・・・」
「いや、俺なんかここ折れてる!!」
「俺も!・・・」
単純な男子達がこぞって名無しさんの口付け求めて群がった。
「ちょっと!男子!!!魂胆見え見えなのよ!!馬鹿じゃないの!」
慌てて黒川花が止めに入る。
そこから逃がすように他の女子が名無しさんを支えて教室の端に移動する。
「名無しさんちゃん。日本ではね、そういう事は好きな人にしかしちゃ駄目だよ♪」
『そうなの・・?』
「そう!決して馬鹿な男子にしちゃ駄目だからね!」
本当に心配しているのかクラスメイトは真剣な目で助言する。
『うん♪分かった!ありがとう!!』
Σ!!!
「もぅ!!名無しさんちゃん可愛すぎだよぉ!!!!」
『ぅ・・・!!!』
我慢出来ずにクラスメイトは名無しさんに抱きつく。
名無しさんは男子だけのアイドルでは無かった。
「じゅ、10代目!!大丈夫ですかっ!!」
「ハハ♪嬉しすぎて失神か?」
ツナは顔を真っ赤にしながら白目を剥いていた。