並盛中学 校歌第1番
□変化の予感
2ページ/3ページ
−−−−−−−−−−−−−−−−
最近物騒なのかボンゴレが少し慌しかった。
ケガをする人が増えていた。
みんな仕事柄ケガは多いけどなにかいつもと違う違和感を覚えていた。
屋敷でほとんど外出せず待ってるだけの私は『大丈夫?』と声を掛ける事しか出来なかった。
みんな「大丈夫だよ」と私の頭を軽くたたくけど胸騒ぎがする。
私だけこの現状をわかってないんじゃないかな・・・って。
一ヶ月前・・・
事態は急変した。
−−−−−−−−−−−−−−−−
もうそろそろ寝ようと思ってた頃、大きな音にベッドから飛び起きた。
『なに!?』
廊下をバタバタと走る音が聞こえる。
(おじいちゃん!!)
扉を開くとおじいちゃんの戦友と聞いた事のある家光さんがいた。
「おっと。名無しさんは部屋にいな♪」
『でも!!』
「なーに。ちょっとノラ猫が入っただけだ。すぐに済む、な?」
扉を閉じられ月明かりの入る窓に近づく。
音がしたのは南の方角。
音の大きさから距離は・・・門より500メートルは手前・・。
多分だけど・・・。
私にも直感あるのかな・・・
ハッキリと浮かぶ数字に疑問を抱きながら窓から月を見上げた。
『ここからは・・・見えないって事だよね・・・。』
下を覗けば昔から育ててきたラベンダー畑。
『?』
・・・誰かいる?
何かの視線を感じて窓を開けようとした時だった。
「名無しさん」
『おじいちゃん!』
振り返るとそこには少し難しい顔をしたおじいちゃんが立っていた。
「起こして悪いね。爆発に乗じて侵入者がいてね。」
そう言って名無しさんに近づき眼下に広がるラベンダー畑を見た。
一瞬炎が見えた気がした。
『おじいちゃん・・・?』
「もういないよ・・・。大丈夫。」
振り返ったおじいちゃんはもうさっきみたいな険しい顔はしてなかった。
おじいちゃんに日本の話をされたのは3日後だった。