黒曜中学 校歌第2番
□パーティー
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「ちょっと柿ピー・・・折角アイテムあげたのに死んでるびょん・・・。」
千種と名付けられた女魔法使いは毒の進行は止まったものの次の攻撃で一気にHPが0・・・。
「犬がケチるから・・・。」
「柿ピーが防御力無さすぎなんだびょん!!!!」
『まあまあ、ちゃんと後で教会行ってチーちゃん生き返らせるから・・ね♪』
名無しさんが宥めながらまだ元気な敵に挑む。
・・・僕の存在、忘れてますね・・・。
『うわ!!ど、どうしたの!?骸!!!』
拗ねたように骸はゲームをする名無しさんに横から抱きついた。
「・・・ゲームしにくいですか・・・?」
拗ねた表情を可愛く思った名無しさんは『大丈夫♪』とその甘えを許した。
・・・ゲーム出来なくて拗ねてるのかな?
クス♪骸可愛い所あるんだなぁ・・
犬と千種は睨み付けたが骸は気にせずしがみ付いた。
『よしっ!!チーちゃんの敵討ち!!』
「名無しさん!!トランス溜まったから連携れきるびょん!!!」
『本当にっ!!やろう!!!』
そう言うと剣士と獣人は互いの手を天に突き上げ光を集めている。
・・・なんか妬けますね・・・。
ゲームとはいえ犬と名無しさんの名前が付けられたキャラクターが助け合って敵に向かっている。
・・・なんで僕じゃないんですか・・・
・・・・・・・・
・・・・・
・・・
Σはっ!!!!!
骸は残酷な真実に気付く。
骸の名前は付いたキャラクターが居ないのだ。
・・・どうしてですか・・・。
僕が不在だったから・・?
いや、でも沢田やアルコバレーノだっている中でどうして・・。
どうして僕だけ・・・。
泣いていいですか・・・。
目をキラキラさせながらゲームをする3人にその疑問を投げかけられず骸は切なさで胸が張り裂けそうだった・・・。
骸が切なさに包まれる中二人の連携が見事に決まる。
『おぉ!!かっこいい///』
「へへん!」
苦戦していた敵はゆっくり倒れて消えていった。
「柿ピー全然役に立たなかったびょんっ♪」
「(ムッ)・・・犬が遅いから・・・。」
「柿ピー弱いのに回復全然持ってなんらもん!」
「犬は持ちすぎだよ・・・防御力高いのに・・・。」
「柿ピーはMP回復ばっかりで持ち物いっぱいだからしょうがないびょんっ!!」
「だって・・魔法使いだから・・・」
『もう、2人共ケンカしないのっ!』
「名無しさんも!アイテム持ってないっ!!!」
『私は余計な物は背負わない主義なの!!』
・・・クフフ、
楽しそうですね・・・。
僕なんていなくても・・・。
泣いていいですか・・・・。
「「『あっ!!!』」」
3人が声を揃えて驚いたので半分どうでもよくなっていた骸は渋々画面に目を向けた。