並盛中学 校歌第1番
□君の願い、僕の願い
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[並盛の皆様へ
私、名無しさんは無事、イタリアに到着致しました。
こちらは只今夕方なのでこれからおじいちゃんとリボちゃんとディーノでお食事です。
今日はそのまま家で休んでから明日銀行に行く予定です。
時差で変な時間に届くだろうけどご報告を!
一斉送信失礼致しました!!]
携帯を持っていないツナ以外に名無しさんからのメールが届いたのは夜の12時を過ぎた頃だった。
「そうなんだ。良かった、無事に着いたんだね♪」
獄寺からの報告を電話で受けツナは安堵の息をつく。
「また何か連絡が入ったらお知らせしますねっ!10代目!!」
そう言って電話を切った獄寺はどこか嬉しそうだった。
その気持ちはツナも同じで・・・
なんか名無しさんちゃんがこっちを気に掛けてくれてるのが・・・すごく嬉しいな///
はぁぁ;
オレも母さん頼んで携帯持とうかなぁ・・・
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同じ頃、雲雀も風呂上がりに頭にバスタオルを被ったままメールを受け取っていた。
・・・イタリアって確か時差は8時間だっけ?
時計を見ながら雲雀は考える。
・・・電話する時間考えないとね・・
まぁ構わず掛けるけど・・・
口元を少し上げながら携帯を見ていた。
元気そうな名無しさんのメールにホッとしていた。
[何時でも何かあったら連絡しなよ]
そう返信する。
きちんと仲直りは出来ていないが離れている間連絡が取れないなんて雲雀には我慢が出来なかった。
すぐに携帯が光る。
[分かったー!!ありがとう!今から本場のパスタ!]
・・・テンション高いみたいだね。
クスっと笑うと雲雀さ枕元に携帯をセットした。
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『送信・・・っと。』
「みんなに送ったのか?」
『うん♪みんな心配してくれてたから!!』
イタリアに着くとすでにボンゴレからの使者が空港まで迎えに来ていた。
「久しぶりだな。」
リボーンが軽い挨拶をすると使者の面々はうやうやしく頭を下げた。
「リボーンさん、名無しさんさん。9代目がお待ちです。」
『はーいっ♪』
名無しさんとリボーン、そしてディーノは車でボンゴレの元へと向かった。
『あ、返信。恭弥だぁ///』
そう言って車の中でも真剣に携帯に向き合う。
ケンカ中だけど・・・いいよね、会えない分ごまかしたって。
名無しさんも同じように連絡を取らないなんて考えられなかった。
今日早速ディナーのリクエストを考えていた名無しさんは雲雀にそれを伝えるメールを送る。
・・・恭弥、お弁当食べてくれかなぁ?
聞きたかったが今、日本は夜中。
あまり遅くなっては悪いと思い簡単な文章にした。
「名無しさん、明日か明後日には帰るんだよな?」
『うん。出来るだけ早く帰りたいの。』
「なんだよ、ゆっくりしていけばいいのに・・・」
拗ねるように話すディーノに名無しさんは照れた様に笑った。
『ごめんね?でも早く帰りたいの!!』
早く帰りたい場所が出来た。
大切な・・・
日だまりのような穏やかな場所。
「日本が気に入ったみてぇだな。」
『うん♪リボちゃんのお陰!!』
本当に嬉しそうに話す名無しさんにリボーンも嬉しそうにフッと笑った。