並盛中学 文化祭
□愛しい君と桜
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「・・・それで・・、どうして群れてるの・・?」
『まぁまぁ♪みんなとなんて楽しいじゃん♪』
満開の桜の下。
広がるのは空にも負けない明るいブルーシートと沢山のお弁当。
名無しさんと雲雀は花見に来ていた。
発端は名無しさんの一言。
『恭弥とお花見したい♪』
雲雀が断るはずがない。
・・・桜ってあまり好きじゃなくなったんだけど・・・
名無しさんとならいいかな・・♪
しかし待っていたのは名無しさんとの甘いデートではなかった。
「ギャハハハッ♪これ全部ランボさんのーー!!」
「ランボ!お茶溢してるよ!!;」
「ランボ!走るダメ!」
「このアホ牛!!走りまわんなっ!!」
「ははは♪やっぱ花見は大勢に限るな♪」
ムスッとしている雲雀の周りにはこれ以上ないくらい・・・群れていた。
面子はツナ、獄寺、山本、ランボにリボーン、イーピン、フゥ太。
他に名無しさんと共にお弁当を担当した京子、ハル。
そして何故か京子に付いてきたコロネロ。
幹事はもちろん名無しさんである。
相談役はリボーンであった。
「あと誰が来るの?リボーン。」
「シャマルがもうすぐ着くぞ。あとディーノとルーカも・・」
「どんだけ大所帯!?;」
「仕方ねぇだろ・・。名無しさんがみんなに声掛けたんだ。・・・俺だって二人っきりが良かったんだ・・・」
「え!?」
「なんでもねぇ・・。それにまだマシだ。名無しさんは9代目にまで声を掛けてたんだぞ?」
「Σえぇーー;!!」
驚くツナに気付き名無しさんは首を傾げる。
『どうしたの?ツナ・・』
「名無しさんちゃん、9代目も花見に誘ったの・・?;」
『うん♪』
名無しさんの問い掛けから自然とみんなの視線が集中していた為分かる者にとっては驚きの事実であった。
「9代目は泣いて喜んで本当に悩んでたんだけどな・・。今、仕事でイタリアを抜けられねぇから泣く泣く辞退したんだぞ。」
『そう・・;残念だけど・・。でもいっぱい食料送ってきてくれてね♪みんなで楽しみなさいって♪』
沢山広がるお弁当。
そのスポンサーはなんとボンゴレであった。
「それにしてもすごい量の料理だな・・。女子だけで大変だったんじゃないか・・?」
そんな事を言いながら山本もちゃんと竹寿司の寿司を持って来ていた。
『へへ♪みんなで行きたいからお花見決まったときに京子ちゃんとハルちゃんにもお願いしてね♪』
「そうそう、ずっと前から計画してたんだよねー♪」
「ツナさんのお母様にも協力してもらったんですよ♪」
『うん♪あと弥生さんも!!』
「・・・?」
「弥生さんって・・;」
「雲雀のヤローの母親・・・;」
初耳の雲雀はムッと眉に皺を寄せる。
「名無しさん。僕は聞いてない・・・」
『ん?・・あぁ残念だったんだけど今日は来れないってお弁当だけ作ってくれたの・・。』
「いや・・そうじゃなくて・・・」
『恭弥の食べてるそのから揚げ弥生さんのお手製♪』
「だから・・・」
テンションの上がるお花見。
今日の名無しさんは最強であった。