並盛中学 文化祭
□委員長の苦悩
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ピンポーンパンポーン
「名無しさん・・・すぐに応接室に来て・・」
昼休みに突入するや否やの風紀委員長の呼び出し。
『恭弥・・?なんだろう・・;?』
「何かあったの;?」
「またあの学校バカ、職権乱用しやがって・・」
一緒にお昼を食べようと支度をしていたツナ達は心配そうに名無しさんを見た。
『なんだろう・・。朝会った時は何も言ってなかったけど・・』
そう言いながらも名無しさんは応接室に向かうべく支度を整える。
「その・・。気を付けてね・・;」
『ん?・・大丈夫だよ♪ご飯食べててねー♪』
そう言って元気に手を振って教室を出た名無しさんをツナは心配そうに見送った。
「大丈夫ですかねぇ;10代目・・。」
「放送で呼ぶのって・・なんだか怖いよね・・。」
心配そうな二人の後ろで山本は珍しく神妙な面持ちだった。
「なぁ・・。野球部の連中に聞いたんだけどさ。もしかしたらその話かも・・・」
「え?」
「なんだ?野球バカ。」
「実はな・・・」
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ガラッ
『失礼しまーす♪』
元気にやって来た名無しさんに何かを話し込んでいた雲雀と草壁は同時に顔を上げる。
その表情は真剣だった。
『どうしたの?恭弥♪』
ニコニコしている名無しさんに雲雀は静かに一枚の写真を見せる。
雲雀の横にいる草壁の静かにその様子を見守っていた。
「・・・これはどういう事・・?」
『・・ん・・・?』
名無しさんに見せられた一枚の写真。
写っていたのはポーズまで決めて笑っている名無しさんだった。
しかもその服装はメイド服・・・
じっと雲雀が名無しさんの答えを待つ。
草壁も固唾を飲んで見守った。
しばらく写真を見た名無しさんは『あー!』と思い出したように声を上げ嬉しそうに笑った。
『この写真出来てたんだぁー♪』