reborn

□偶然
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「どうしよう…?」

朝起きたら千種達が見当たらなくて、歩いて探していたら、よく分からない所に
着いてしまった

「……ここ、どこ?」

とにかく知ってる人が居ないか探して見よう

「…こっち‥かしら…?」

しばらく先ほど自分が居たところがわからなくならないように歩き回ってみる。
しばらく歩いていたら前に人影が見えてきた

(いた‥知ってる人……。
あの人は確か…)

知ってる人は確かにいた…けど‥。
この人って、確か骸様が近づくなって言ってた人だ…

(‥でも、帰れないよりはましだよね…)

立ち止まって考えていたから、相手も気が付いたみたい…

「……………」
「……………」

私、睨まれてる…?
睨まれる様な事私したかな…

「‥君…名前は…?」

ここには、私達しかいない…
これは、私にたいしての質問なのかな…

「………私?」

聞き返したら少し呆れた声で「そう」って答えてきた

「私は、クローム。クローム髑髏…」

「…………」


私が名前を言ったら、黙ってしまった。
よくわからない…

「‥貴方は雲の守護者、よね?」

そういったら、少し眉間にシワを寄せて

「僕には雲雀恭弥って言うれっきとした名前があるんだけど…?」

「‥あっ、ごめんなさい…」

つい癖でそう謝ってしまったけれど。
なんでさっきまで自分が名前を知らなかった人が自分の名前を知ってるって思うのかしら…
理不尽…

「‥何…?」

私が黙って見てるとそう尋ねてきた
さっきまで自分が見てたのに…

「‥いえ、別に。あっ!」

私そういえば道に迷ってて、知ってる人に道を教えてもらおうと思ってたんだ

「……………?」

いきなり私が大きな声を出したから、不思議そうな顔をして私の事見ている

「‥あの…」

ちょっと戸惑いながらも相手に話し掛けた

「…………何」
「私、今此処で道に迷ってて、その…」

私は言葉をそこで一回区切った
相手はまた不機嫌そうにして

「…何」

と聞いてきた

「‥その…黒曜ランドまでね道を教えて欲しいの…」

やっとそこまで言い終わった
私は暫く相手の反応をうかがう

「…………………」
「…………………」

長い間沈黙が続いた
沈黙に耐え切れなくなって、私が喋りだそうとしたら

「‥ねぇ…」

と、意外にも相手から話しかけられた

「‥えっ…」

いきなり話しかけられたせいで反応にこまった

「何、黒曜ランドに行くんじゃないの?」

どうやら連れていってくれるみたい

「え、あっと、うん」

変な返事しちゃった

「行くよ」

相手は歩きだした

「……………」
「……………」

また沈黙が続く
この人って無口なのかしら…全然話さないもの
‥私も人の事言えないけれど…

「‥ねぇ、君…」

さっき自分の事を“雲の守護者”って言われて不機嫌そうにしてたくせに、私の呼び方はそのままなのね…

「変、なの…」
「何が」

考えていたら、声にでてしまっていたらしい
相手が聞き返してきた

「いや、その…。私の事は呼び方、そのままなんだなって思って…」

骸様達が近づくなって言ってたぐらいだからこんな事言ったら大変と思ってたのに、思ってる側から言っちゃった…

「……それは悪かったね、じゃあこれからは髑髏って呼ばせてもらうよ」

ビクビクしてたら、意外にも素直に直してきた
少しびっくり…

「それで、話しの続き何だけど」
「あっ‥ハイッ」

私が話しのこしを折ったせいで話しがズレちゃった

「‥君…いや、髑髏はあの黒曜生達と一緒に住んでるの」
「えっ‥はい、そうですけど…」

なんでそんな事聞くのかしら…

「へぇ‥なんで?」


「骸様に一緒に居てって言われたから…」

そう言ったら、相手の雰囲気が少し変わった

「‥骸って…あのパイナップルみたいな頭してるどっかオカシイ変な男…?」

そこまで言われるほどオカシイくは無いと思うけど。
少し、あれなだけで…

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