reborn

□花と髑髏の相性は、
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最近、沢田に会いに来る女の子が居る。
ああ、もちろんハルじゃないわよ。
なんか右目にドクロの眼帯を着けてて、へんな、例えるならなんかのフルーツを彷彿とさせる髪型をしてる子。
確か沢田に【髑髏】って呼ばれていた。
その子が私の目の前(て言っても2メートルはあいてるけど)にいるのは何故?

「…こんにちは、黒川、花?」
「…こんにちは、えっと、名前…」
「私はクローム髑髏」
「ああ。改めて、こんにちは、クローム。で良いわよね、呼び方」
「…うん。」

………この子、なんかテンポが掴めないわね。委員長みたい
まあ、そんなことは良いのよ。どうでも
今、私が気になるのは、この子、クローム髑髏がなんでここにいるのか、てこと。

「今日は何しに…もしかして、迷子だったりする?」

聞いた事に対してだと思う。すぐに首を横に振った

「じゃあ、どうしたの?」
「……………」
「クローム?」
「…さっきまで、ボスと話してたの。そしたら、花、の名前が出てきたから。どんな人なのかな、て」



クロームは真っ赤になりながら話。
ボス、ていうと、沢田かな?この間もそう言ってた気がする。
でも、名前が出てきた、て一体どんな話してたのよ、沢田。
まあ、今はそんなことは置いといて。

「……つまり、私に会いに来た。てこと?」

コクン、とクロームは首を小さく縦に振った。
ふーん、気弱そうなのに。意外と行動派なのかしら。

「…そう。でも、此処は寒いから私のウチに行きましょ。…クロームの格好、見てて寒いし」

そう、今は真冬、とまでは行かないけど11月の下旬。服来て歩いてるならまだしも、立ち止まって話すには適切な季節では確実にない。
…それに、私のウチの前なのよね。実は
出かけようとしてたところにクロームが居たから、門の前で

「え、でも」
「別に問題はないでしょ?あったかいホットミルクもあげるわよ。蜂蜜いりの美味しいの」
「…でも、」
「私が良いって言ってるんだから良いの。あがってよ、それでいっぱい話そう」

クロームはしばらく考えたあと、首を縦に振った。

なんか、見てられない、ていうか
放っておけない、ていうか。
京子とはまた違った意味で、天然っぽいのよね、この子

「……ありがとう」

真っ赤になりながら小さくお礼とか。

「女の子ね…」

え、と聞き返すクロームに、なんでもない、と返しながら。女の子っぽくて可愛いな、この子。なんて思ったりして


花と髑髏の相性は、
(悪くはないみたい)


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