Plan box
□甘い甘いお菓子よりも、もっともっと君が欲しい
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現在、俺は遊園地にいる、今日は俺の誕生日なんだけど、休日だったから、だったらってツナが遊園地に行こうって言ってくれた
待ち合わせしてるんだけど、どうやら早く来すぎたみたいで、待ち合わせ場所には誰もいない
えっと、今日来るメンバーは、と頭を巡らせれば、前に人影が見えた
「おはようございます、山本さん、ハル、遅れました!?」
「遅れてねーぞ、まだ待ち合わせ時間にもなってないしな」
「あ、そうなんですか」
「おう、俺が早すぎたんだ」
「でも、今日の主役は山本さんなのに、主役より遅れるなんて」
「気にすんなよ、他のみんなはまだ来てないし」
「…でも」
「いいって」
「……じゃあ、今日はハルが頑張って山本さんを楽しませます!」
「お、サンキュー、ハル」
そんなことしなくても充分楽しいのに、ハルはいつも一生懸命だな、なんて考えても、口には出さなくて、ハルに色々して貰えるのはやっぱり嬉しいよな、なんて一生懸命なハルには少し失礼なこと考えてる
「それにしてもみんなは遅いですね」
「まだ3分前だぜ?」
「5分前には着いてるべきです!」
「そうゆーもん?」
「そうゆーものです!山本さんだってこんなに早く来てるじゃないですか」
「俺はすごく楽しみだったからな」
「ハルもです!」
みんなを待ってるハルに、同じように賛同しながらも、もうちょっとみんな遅くてもいいなーなんて考えてれば、黒川が視界に入ってきて、あ、噂をすればなんてこと考えてた
「よ、山本、ハル」
「おはようございます、花ちゃん」
「おはよ、黒川」
「あんた達だけ?」
「はい、ハル達だけです」
「もう待ち合わせ時間なんだけど」
「はひ、本当です!」
「ツナや獄寺はともかく笹川が遅れるのって珍しいのな」
「それもそうですね」
「私、ちょっと京子に電話してみる、山本はツナか獄寺にかけて」
どうせ一緒に居るでしょ、という黒川の言葉どおりにダイヤルを押してかけてみたらバスのせいで遅れているらしいという現状と、そのことへの謝罪が流れてきた
少し焦ってるツナに大丈夫だと告げて電話を切れば、笹川とちょうど話し終わったらしい黒川がこっちをみていて、俺にツナ達のことを聞いてきた、ツナ達のことを伝えたら、笹川も同じ状態だという事が告げられた
「どうすんの、京子も沢田たちも30分はかかるって言ってるんでしょ?」
「それなら先に入っちゃいましょう、待ってるだけはツマラナいです!」
「そうだな〜」
「まあ、あんたらが良いならいいけど、じゃあ私、京子に連絡する、山本は」
「ツナか獄寺な」
「うん、そう」
それから俺と黒川は笹川たちに連絡をいれて、その間にハルがチケットを買ってきた
三人で遊園地に入ってから、しばらく絶叫系のマシーンに乗って、みんな朝をたいして食べてなかったことが発覚したので朝ご飯を食べた
「あ、ごめん、私ちょっと用事」
「え、なんですか?」
「気にしないで、先に回っててよ、すぐ戻るから」
「わかりました!」
ハルと黒川の会話を聞いて、黒川どうしたんだろうと思って見ていたら、当の本人が俺に近づいてきて耳打ちした
「山本」
「お、なんだ黒川」
「今日の誕生日プレゼント、これだから、堪能しなさいよ」
「へ?」
「ハルと2人っきり、ま、頑張って」
そういって黒川はどこかへ消えた
黒川、知ってたんだ、サンキュー
「花ちゃん行っちゃいましたね」
「そうだな〜」
「どうしましょうか」
「うーん」
「……………」
「……………」
「あ、そうです、観覧車乗りましょう!」
ね?と問いかけてきたハルの顔をみて、普通観覧車は最後じゃね?と言いかけたのをすんでのところで止めた
アブね〜、アブね〜、せっかくハルと観覧車に乗れるの無駄にするところだった
観覧車は結構並んでたが、見た目の割りに早く順番がきた、ハルは観覧車に乗った後も俺にずっと話かけていて全然飽きなかった
「うわ、山本さん、みてください!すごいです」
「え?」
「外、外!」
ここの遊園地はパレードが凄いことで有名で、ちょうど今パレードがやっていたところらしく、観覧車からはパレード全体が見渡せた
「すごいですね、山本さん!」
「そうだな!」
「綺麗です〜」
「あ、なんかあっちでもやってる」
「え、どこですか!!」
「あっち、あっち」
「本当です!色んなところでやってるんですね」
そんな調子のまま観覧車は降りるところまできて、俺たちは降りた
大体俺たち2人だけでも良いかな、と思うような乗り物は乗り終えて、あとは黒川とツナたちを待つだけだった
「すごい楽しいですね、山本さん!」
「そうだな、ハル」
「ここに来て良かったです!」
「うん、ハル」
「はい、なんですか?」
「また来ような」
「はい!」
「今度は2人だけで」
「はい!え?」
勢いに任せて返事したハルは、言い終わった後に気がついたらしい
よし、成功
甘い甘いお菓子よりも、もっともっと君が欲しい
(よし、来年の俺の誕生日にハルゲット!)
(ま、待って下さい、山本さん!!)
(待ったはなしだぞ、ハル)
(えぇっ!!)
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