SS
□はじめてをあげる
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「旦那、本当にいいの?」
「う…うむ」
「後戻りはできないよ?」
「分かっておる」
「ほんとにさ、」
旦那の『はじめて』
もらっちゃっていいの?
「俺様でいいのかな…」
「何を言っておる!お、俺は…佐助でなければくれてやるつもりなどないぞ!」
「旦那…ありがとう。それじゃ、いただきます」
「お手柔らかに…頼む」
「ん…」
「ぐはぁっ!!旦那!!コレ砂糖と塩入れ間違ったっしょ?!」
「な、何?!そんな筈はっ」
「コレをお館様に出すつもりだったの?やれやれ…」
「やはり佐助に毒味させて正解であったか…」
「え、何か言った?」
「いや、何でもない」
「はいはい、俺様が正しい作り方教えてあげるから、次は間違えちゃダメだよ?」
幸村、はじめてお料理を作った日。
End.
(ちょっと勘違いしそうなこの手の文章が好きです。そしてなぜか若干黒幸村になってしまった)