にわか雨

□2.出会い
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水季とあんずは楽しくおしゃべりをしながら食べすすめた。
テーブルに並べられたお菓子はあっという間に半分になった。
殆どは水季がひとりで食べた。

「彼女じゃないんですか?」
「ふふ。翠は弟みたいな者だ。母同士が仲良しでのう」

水季はパフェをつつく。
あんずは水季より小さめのパフェを食べる。

「昔は私より背が低くて、可愛かった。いや、図体がでかくなった今も可愛いがな」

ふうっと水季はため息をついた。

「なのに、中学からか、急によそよそしくなって。それでも、高校は夢ノ咲学院を受験するというから、待ってたのだ」
「そうなんですか」
(水季さん、3年生なんだ)

あんずは水季の大人っぽさに納得した。
否、しかけた。

水季はあんずの方を見る。

「あんず。同い年なのだから敬語は不要だぞ」
「え?」

あんずは目をパチクリさせた。

「言わなかったか?私はあんずと同じ2年だ」
「……え!?」

あんずが驚くと同時に店の扉が勢いよく開いた。
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