にわか雨

□2.出会い
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2人は互いに自己紹介をした。

「ほう、そなたがプロデューサーのあんずか」
「はい。あの、ずっと校門にいますけど、誰か待ってるんですか?」
「うむ。高峯翠を知っておるか?そやつを待っておる」

水季はにこやかに話す。

「そうなんですか」
(翠くんにこんな美人な彼女がいたなんて)←勘違い。

「にしても、遅いのう」

水季は携帯を確認する。

「おや、翠から来てるのう」

翠からのメッセージを見た水季は形のよい眉と凛々しい目をつり上げた。
鬼の形相で携帯を通話にすると耳にあてた。

「でない」

通話を切るとあんずを睨む。

(ひっ…!)

あんずは逃げようとしたが、水季の動きの方が速かった。
がしっとあんずの肩を掴むと抱き寄せた。

カシャ

カメラのシャッターオンが聞こえた。
そして再び携帯を操作するとしまった。

「では行くぞ」

水季はあんずの手をとって歩きだす。

「え?ど、何処に?」

あんずが戸惑いながら聞くと水季はニヤリとした。

「とっても良い所だ」

その微笑みは恐くなく、むしろ楽しそうで可愛らしかった。


一方、翠は携帯を見て青ざめた。
送られてきたのは水季とあんずのツーショット、そして短い文章。

「なんであんず先輩が…、というか水季、本当に何してんの?」
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