献上小説置き場

□予想外すぎる出来事
3ページ/4ページ

 
次の日。
 
「10代目っ、ご無事でしたか!!」
 
まず獄寺が駆け寄る。
それから山本達もぞろぞろ来た。
 
「ご、ごめんねみんな、心配かけて…」
 
「ビックリだったけど無事で良かったのなー」
 
 
そこへリボーンが。
 
「おいツナ、おまえ今まで何して………」
 
そこでリボーンは気づく。
ツナの微妙に不自然な歩き方に…。
 
「おまえまさか……」
 
「え?」
 
 
そこへバサッと音をたててザンザスが光臨した。
皆が警戒して構える中、ツナだけは驚いていなかった。
 
「さすがはアルコバレーノ、よく気づいたな」
 
「…やっぱりか」
 
そのやり取りに、ツナはリボーンが昨日の自分とザンザスの行為を察したのだろうと感づき赤くなる。
 
「あっあのさリボーン…」
 
「よくやったなダメツナ」
 
「へ?」
 
「あのザンザスを手懐けたのは褒めてやるぞ」
 
「あの…手懐けたっていうより…」
 
逆のような気がしなくもない。
 
結局昨日はあのまま美味しくいただかれてしまい、おかげでこれでも腰が痛いのだ。
それでも、好きになってしまったのだ、この強面を。
 
 
訳がわからない周囲は首を傾げる。
 
「あのリボーンさん…?そいつは……」
 
獄寺の恐る恐るの言葉に、リボーンは爆弾を投下した。
 
 
「あぁ、ザンザスはこれからツナのファミリー…いや、恋人だぞ」
 
 
獄寺はこの世の終わりのような顔をし、山本は珍しく目を見開いている。
遠巻きに見ていた雲雀はトンファーを落とし、了平もきょとんとしている。
そして隠れて様子をうかがっていたヴァリアーの面々も、顎が外れる程口を開けっ放しにしていた。
ツナも「そんなあからさまにっ」と頬を真っ赤に染める。
 
リボーンはそんな周囲もお構いなしに話を進めた。
 
「って事だ、これからはザンザスはツナの護衛も兼ねて沢田家に住んでもらうぞ。他のヴァリアーの奴らはその辺にでも泊まっとけ」
 
 
「ちょっと酷い扱いじゃない?!」
 
我慢出来ずに出てきたのはルッスーリア。
確かベッドにくくりつけられる程重症だったはずだが、そこはそれ、ヴァリアークウォリティーだ。
 
「やっと出てきたか」
 
「その辺って酷いんじゃないの?私は了ちゃんトコに住まわせてもらうわっ」
 
「何ぃ?!」
 
反応したのは、もちろん了平。
それから「また極限に戦えるのだな!いい修行になるぞー!!」などと嬉しそうだった。
…いや、違うだろそれ。
 
 
次にベルが出てきて、「俺は爆弾の奴のトコでもいいけど…」と言った。
それにはツナが助言をする。
 
「獄寺君はツンデレだから、ツンデレで攻めてもダメですよ」
 
ベルは「そっかぁ〜」と納得し、獄寺は「10代目ぇ?!」と素っ頓狂な声を上げていた。
 
 
レヴィはザンザスと共にいると言ったのを断られ、結局近くのホテルをとる事に。
もちろん、邪魔だいらないと言われたのと、これ以上沢田家に人が入らないからだ。
 
 
そして車椅子で登場したスクアーロは……いつの間にか山本と意気投合してすっかり彼の家に住む気でいる。
 
 
リボーンは残ったマーモンを見る。
そしてニヤリと笑った。
 
「おまえは沢田家に来ていいぞ、小さいしスペースとらねーしな」
 
「は?!嫌だよっ、僕もホテルとるからっ」
 
「却下だ」
 
「何で?!」
 
そんな騒ぎの中、それぞれが家へと帰って行ったのだった。
 
 
 
「ザンザス、これからよろしく…ね」
 
「あぁ、任せろ。一生傍にいてやる」
 
「すごいプロポーズ」
 
「嬉しいだろ?」
 
見上げれば、自分だけに向けられた優しい笑顔。
こっちまで顔が緩んでくる。
 
 
「…うん」
 
頷くと、甘いキスをされた。
 
これからの生活、きっと大変でハチャメチャだろうけど、それ以上に楽しくて幸せになるに違いないと思うツナだった。
 
 
 
 
 
→後書き
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ