献上小説置き場

□予想外すぎる出来事
1ページ/4ページ

 
リング戦。
ツナ達は懸命に戦い、ついに大空戦まで来た。
 
あとはこの戦いのみ。
守護者達はなんとか決着がつき、あとはツナとザンザスの戦いになった。
 
ボロボロになりながらも、ツナは零地点突破を出そうとする。
だがその時……
 
「あれは……」
 
ザンザスが目の色を変え、ツナの零地点突破の阻止にかかった。
 
そして………そのままツナをさらって行ってしまった。
 
 
観客席で見ていた一同は口をあんぐり開け、守護者達もモニターを見て目を見開く。
 
もはやその場に主役の2人の姿はなく、ザンザスはツナを抱えたまま炎で飛んで行ってしまったのだった。
 
 
 
「じゅ…10代目……」
 
獄寺がその場にへたり込む。
リボーンですら、顔には出さないがかなり驚いていた。
 
 
 
 
 
一方さらわれたツナ。
やっと下ろされたかと思えば、廃墟のような場所。
体力もあまり残ってなく、その場に座り込んでしまう。
 
ザンザスは周囲を確認すると薄暗い電気をつけた。
そこは廃墟のようだが、ちゃんとソファーやテーブルが置いてある。
ザンザスはツナを抱えソファーに下ろし、自分も隣に座った。
 
 
「「…………………」」
 
沈黙がつらい。
ツナはなかなか話そうとしないザンザスに痺れを切らし、ついに自分から口を開いた。
 
「あの……」
 
「あ?」
 
「ひぅっ」
 
目が合っただけで縮こまってしまう。
 
「何だ」
 
「あ、あの…この状況は……」
 
「おまえをさらった」
 
「はい?!」
 
かなりさらっと言われたが、結構ありえない事なんじゃないだろうか。
てっきりあの場で殺されると思っていた。
 
「ハッ、まさか俺を人質に父さんやリボーンを脅すとか……」
 
「んなまどろっこしい事するか」
 
頑張って導き出した答えもあっさり否定される。
 
「じゃあ何で……」
 
ザンザスはため息を吐くと、ツナの腰に手を回して引き寄せた。
そして顔を近づける。
もちろん、ツナに避けるなどという事は出来なかった。
 
そのまま唇が重なり、しばらくしてやっと離れる。
 
「ップハ……」
 
必死に酸素を吸いながら、ツナの頭は全く機能していなかった。
 
え?俺、今ザンザスに何され………え?あれってもしかしてキス?
でも何で?そういえば俺ってキスされた事ない……って、それじゃあ今のがファーストキス………
 
 
「っっぎゃあああぁあぁああ〜〜〜っっ!!!!」
 
慌ててソファーの端まで後ずさる。
 
ある意味さらに危険になった。
ツナの超直感が「逃げろ!」と言っている。
しかし生憎、そんな体力は残されていなかった。
 
「なななっ…いいいい今、キキっ………」
 
「なんだ、初めてか?」
 
「っっ〜〜…」
 
否定出来ないのが悔しい。
 
「どっ、どうしてこんな…」
 
「おまえ、俺のモンになれ」
 
「はい?!」
 
10代目の座を譲れとかではなくて?
 
「そ、それはどういう……」
 
「わからねーなら身体に教えてやろうか?」
 
「かっ………ぃいいぃいいですっ!!」
 
ツナは残された体力を使って思いきり首を横に振る。
絶対違う。
こんなキャラじゃなかったよコイツ!!
 
 
 
 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ