献上小説置き場

□楽しい楽しい文化祭
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並盛中学。
今はちょうど文化祭の時期。
皆、それに向けて出し物を決めていた。
 
ここ2年A組でも、どのような出し物をやるか会議が行われていた。
 
 
「はーい、じゃあウチのクラスは劇、という事でいいですかぁ?」
 
学級委員がそう言う。
このクラスはノリのいい人達が多く、ただ料理をして売る屋台やありきたりなゲームやお化け屋敷より、面白そうな劇が過半数をしめていたのだ。
賛同の声が湧き上がる。
 
「それでは次の議題、どんな劇をやるかを決めたいと思います。何か意見はありますかー?」
 
すると様々な意見が出された。
ベタにシンデレラ、白雪姫、人魚姫など。
そしてそれらを混ぜた話、オリジナルな話。
 
1番多かったのはやはり「シンデレラ」だった。
 
 
「では、2年A組は“シンデレラ”の劇に決定しました!!」
 
黒板に書記が「シンデレラ」と書く。
それから役名が書き出された。
そう、次は配役決めだ。
 
まずはシンデレラ。
これはもう速攻でツナに決まった。
クラスで1番可愛く、ピッタリなのだ。
男だという事は見事にスルーされた。
そして本人の了承もなしだ。
 
次に王子役。
これは転校生である獄寺に…という声が挙がったが、ツナの双子の弟であるザンザスが立候補し、誰もそれに逆らえず、結局王子役はザンザスになった。
 
実はザンザスはかなりのブラコンである。
双子とは思えない程ツナとは似ていないし、どちらかというと彼の方が兄に見られがちだが、れっきとした双子の弟だ。
そして兄は可愛い。
そりゃあもうクラス…いや学校中のアイドルだ。
そして厄介な事に、本人にその自覚がないのだ。
これはもう弟である自分が守るしかないだろう。
 
 
 
役は着々と決められていき、衣装やセットも皆で分担して作り、練習を行い、あっという間に本番の日になっていた。
 
 
 
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