献上小説置き場

□奇蹟の5分間
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そして10年前では、10年後のザンザスが飛ばされていた。
周りに人の気配はない。
だが、ここは確かにイタリアのボンゴレ本部だった。
 
 
ザンザスは考える。
ここは10年前……という事は10年前の綱吉もどこかにいるはず。
という事は4歳の綱吉が………
そこまで考え、ザンザスは慌てて走る。
目的地はもちろん、日本。
愛する恋人の可愛い可愛い幼児姿をこの目で拝むために!!
 
ただ、彼は忘れていた。
10年バズーカの効果が5分間だけだという事を………。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ふと身体が浮いた気がして、ザンザスは辺りを見回す。
 
「……………」
 
どっからどう見てもそこは飛行機の中だった。
しかも何故か日本行き。
たぶん10年後の自分が乗ったんだろう。
…もしかして、あの少年に会いに行くために……?
 
そういえばと、ザンザスは彼の母を思い出す。
ふんわりとした優しそうな女性だった。
自分は早くにボンゴレ9代目に引き取られたため、母親の顔をあまり覚えていない。
俺の母も、あんなに暖かかったのだろうか……。
 
 
今までは特に気にもしなかったが、イタリアに帰ったら母の事を少し調べてみようと思うザンザスだった。
 
………それがボンゴレを大きく揺り動かす事件のきっかけになるとも知らずに……。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
→後書き
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